羽生&小平の金メダルコンビ 韓国でも人気の一方で…

2018年02月20日 16時30分

小平の「シーッ」は現地で絶賛されていた(ロイター)

【韓国・平昌19日発】平昌五輪も後半戦に突入した。フィギュアスケート男子では羽生結弦(23=ANA)が連覇を達成、スピードスケート女子500メートルでは小平奈緒(31=相沢病院)が悲願の金メダルを獲得したが、日本の金メダリストは韓国でも注目度大だ。開催国のスタースケーター、李相花(28)と戦いながらノーサイドの精神を見せた小平は、人格が素晴らしい「人性甲」だと大絶賛されている。羽生も「皇帝だ!」とたたえられる一方で、複雑なコメントもあった。やはり“あの人”の存在も影響しているようで…。

 スピードスケート女子500メートルから一夜明けた19日。小平がレース後に銀メダルの李を抱き締め、互いをたたえ合う姿は多くの韓国紙が取り上げ、2人の友情物語を感動的に報じた。さらに、小平の李への気遣いにも注目。小平が五輪新記録をマークしトップに立ったことで、会場は大歓声で沸いた。しかし、小平は口元に「シーッ」と指をあて、観衆に静かにするよう促した。次に滑るのは李。最大のライバルが集中できるようにという小平の配慮だった。

 韓国のKBSニュースによれば、この「シーッ」がオンラインコミュニティーで話題に。人格が優れているという意味で、小平を「人性甲」と呼び、その行為を称賛しているという。ほかにも「これこそが外交」「泣きそうになった」などと李を応援していた韓国国民の心も、大きく揺さぶったようだ。

 フィギュアスケート男子で66年ぶりの連覇を達成した羽生も、各メディアは感動的に報道した。右足首を負傷し、完璧な状態ではなかったことや2011年東日本大震災で被災したことなど、数々の苦難を乗り越えた末の偉業だと伝えた。

 一方、小平についてはオンライン上での反応がほぼ好意的であるのに対し、羽生には必ずしもそうではない。もちろん「王子じゃなくて、皇帝だ」などとたたえる声もあるが、もともと「アンチ」の存在も少なくなく、連覇達成後でも“悪口”レベルのコメントも見られた。

 また「キム・ヨナ(27)と比較するとダメだな」と10年バンクーバー五輪のフィギュア女子で金、14年ソチ五輪で銀メダルのヨナさんと比較する声まで飛び出した。「ヨナよりもすごい」というものもあったが、そもそもフィギュアスケートで男女を比較すること自体に無理がある。

 ただ、韓国でフィギュアスケートといえば、やはりヨナさん。その韓国の国民的ヒロインの五輪金メダル獲得が1度であるのに対し、羽生は2度、しかもヨナさんが果たせなかった連覇だ。我らがヒロインを超えられた…という複雑な心境が、アンチの心に少なからず影響しているのかもしれない。