【韓国・江陵18日発】平昌五輪フィギュアスケート男子で、目標とする羽生結弦(23=ANA)とのワンツーで銀メダルを獲得した宇野昌磨(20=トヨタ自動車)のクールな発言が、注目の的となっている。五輪期間中も特別な緊張感はなく「日本にいるときよりゲームができたので楽しかった」とか。宇野のリラックスタイムを支えたゲームとは?

 宇野はフリー(17日)の最終滑走、トップの羽生の得点を確認し、完璧な演技なら逆転できると計算していた。しかし、結果は冒頭の4回転ループで痛い転倒。「失敗すると思っていたので笑いました。あとは自分のことに集中しようと思った」。いきなりのミスにも焦るどころか、笑っていたというのだから驚くばかりだ。

 一夜明けた18日にも「家族から連絡はありません。連絡を返さないので、来ないと思います。友達には手短に返しました」。メダルについても「特に大事に扱おうとは思っていないので、触りたい人が触ってください。保存方法も、家族に渡してお任せします」と無頓着だった…。

 日本では練習漬けの毎日だが、五輪会場の江陵アイスアリーナのリンクは使用時間が制限されるため、練習量は少なかった。そのおかげというわけか「ゲームをすることができて楽しかった。ぐうたらな生活を送ることができた」。これまた、宇野ならではの感覚だろう。

 実際にどんなゲームを楽しんでいるのか? 本紙が直撃すると、宇野は「言っても分からないと思うんですけど」と、やはりクールな反応。それでも「『ベイングローリー』と、あとは最近はやってる『荒野行動』ですね」と2つのタイトルを明かした。

 確かにオジサン世代にはよく分からないので…調べると、いずれもスマートフォン向けのゲーム。他のプレーヤーの拠点を破壊したり、戦闘の末に最後まで生き残る1人を目指すといった内容だった。他のスケーターと直接対戦するわけではないフィギュアの銀メダリストも、ゲームの世界では熱いバトルを繰り広げているようだ。

 今後への課題を「ジャンプの完成度の高さが一番足りていない」とし、「来シーズンに向けても、世界選手権(3月21日開幕、イタリア・ミラノ)に向けても取り組んでいくこと」と話した。もちろん、2022年北京五輪の金メダルへ、リンクのバトルも勝ち抜くつもりだ。