フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦・NHK杯(大阪)で宮原知子(19=関大)が復帰し、平昌五輪の代表2枠を争う選手たちがようやく出揃った。実績十分の宮原、今季好調の樋口新葉(16=東京・日本橋女学館高)や三原舞依(18=シスメックス)を中心に「混戦模様」となっている。

 約11か月ぶりの復帰戦を5位で終えた宮原は12日「疲れはあるけど気持ちはすごく元気です」と充実感を漂わせた。「NHK杯に出られただけで計画よりも早めに仕上がっている。計画通りいくんじゃないかと思います」。当初から全日本選手権(12月21日~)に照準を絞っており、調整は順調だ。

 これに対し、樋口はすでにGP2戦に出場し、3位、2位でGPファイナル(12月7日~)進出の可能性が高い。また、昨季ブレークした三原は初戦4位。今週のフランス杯の結果次第ではこちらもファイナル進出の可能性が出てくる。

 今季の成績から樋口が一歩リードとされているが、五輪代表の1枠目は全日本優勝者のため、あくまで一発勝負。3人を追う本田真凜(16=大阪・関大高)、本郷理華(21=邦和スポーツランド)らも含め、全日本では横一線からのスタートとなる。

 一方、2枠目は全日本2、3位、ファイナル上位2人、各種世界ランク上位3人の中から総合的に判断。ただし、全日本の結果を覆すには相応の理由が必要だろう。確かに前回ソチ五輪の男子3枠目には全日本5位だったバンクーバー五輪銅メダリストの高橋大輔氏(31)が選ばれたが、混戦の女子で同じことが起こるとは考えにくい。

 残るGP2戦とファイナルで状況が一変することはなさそうなだけに、女子の代表争いは2枠目も一発勝負の色合いが濃くなりそうだ。