【韓国・江陵17日発】フィギュアスケートの四大陸選手権、男子ショートプログラム(SP)で日本のエース、羽生結弦(22=ANA)は97・04点で3位スタートとなった。宇野昌磨(19=中京大)が自己ベストを更新する100・28点で2位につけた。トップはネーサン・チェン(17=米国)で103・12点。フリーは19日に行われる。
 
 冒頭の4回転ループは完璧に決めたものの、4回転サルコーからの連続ジャンプが抜けて2回転に。「悔しいですけど、仕方がない」と笑顔も交えて振り返った。

 羽生の前の第4グループではネーサン・チェンがミスのない演技で首位発進。「ブライアン(・オーサー)コーチが見せないようにしていたし、6分間練習の間も表示されなかったので点数は知らなかった。ノーミスしたんだろうと思ってやってました」

 さらに直後の宇野も100点超えの100・28点をマーク。インフルエンザにより昨年末の全日本選手権を欠場して以来の復帰戦とはいえ、まさかの3位発進となった。

 10代の2人にリードを許す展開だが、羽生に焦りはなく「いつもの試合通り、フリーもある」。サルコーのミスについては「考え過ぎたかなと思う。感覚的にはいい抜け方。練習ではこれで跳べているので、考え過ぎないでできれば」と分析し、フリーでの成功に自信をのぞかせた。

 出遅れはしたものの、羽生目当ての日本からのファンがアリーナ席を埋め、会場は完全に羽生のホーム。「ジャンプが決まっていれば、もっとノリノリだったかもしれないですけど、今日は今日で良かったと思う」。表現面には自ら及第点を与えた。

 19日のフリーでは絶対王者らしい圧巻の演技で逆転Vを狙う。