プロ転向を表明したフィギュアスケート男子五輪2連覇の羽生結弦(27=ANA)は、今後プロとして活躍の舞台をアイスショーなどに移していく。そんな中、2014年ソチ五輪団体戦では共闘し、公私ともに親交の深い、五輪2大会出場のプロフィギュアスケーター・鈴木明子氏(37)がメッセージを寄せた。


 現役生活、本当にお疲れさまでした。北京五輪では惜しくもメダルは逃しましたが「これぞ羽生結弦だなと思わせる演技」だったのではないでしょうか。

 私は羽生結弦選手を希代の天才スケーターだと思っています。生まれながらの才能はもちろん、たゆまぬ努力で自分を律し続けてきました。自身の全てをスケートにささげる姿は、日本のみならず、世界に感動を届けてくれました。

「羽生結弦」という存在だからこそ、その裏には計り知れない孤独や重圧があったと思います。それでも、常に戦い続けてくれました。五輪での2連覇など、前人未到の挑戦は大成功だったと思います。そんな選手とソチ五輪でともに戦えたこと、そしてアイスショーで同じ時代に滑れることを誇りに思います。

 これまでの羽生選手の道のりを見てきても、私たちが想像するはるか上の景色をずっと見せてきてくれました。誰よりも自分自身の可能性を信じている姿勢は、昔からずっと変わっていないなと感じます。自分を信じ続けられるからこそ、もっと上を目指せると思って取り組めてきたのだと思います。

 現役生活は卒業ですが、華のあるスケーティングでこれからもアイスショーのみならず、新しいことに挑戦し、常に進化する姿を今から楽しみにしています。