北京五輪フィギュアスケート男子金メダルのネーサン・チェン(米国)らを指導するラファエル・アルトゥニアン氏が、ロシアのスポーツ界除外に反対意見を述べ、ロシアで称賛の声だ。

 ウクライナ侵攻の影響で国際大会から除外されているロシア。これについてアルトゥニアン氏はロシア「RIAノーボスチ」に対し、「出場停止になってもいいことはない。スケーターがどの国の人であろうと。各国連盟やISUの仕事は、選手に競技の機会を与えること。試合にメダル候補がいなければ、それはそれで損失。今は、すべてを一つのカクテルに混ぜてしまうので、後味が悪くなってしまう。スケーターは最高レベルで競うことができるはず。これが私の原則的な立場だ」などと語った。

 アルメニア系米国人の同氏のロシア〝擁護〟に、ロシアスケート界は称賛の嵐。〝皇帝〟エフゲニー・プルシェンコ氏はロシア「スポーツ24」に「ラファエルは正しいことを言った。彼の言葉を支持する。今は、政治とスポーツが混在している」と絶賛。重鎮コーチのタチアナ・タラソワ氏は同「スポーツ・エクスプレス」に「彼が話してくれたのはいいことだ。これについて語り、書くことは非常に重要。私たちが怠惰に座り続ければ、何も変わらない。ラファエルは声を上げ、沈黙しなかった善良な男だ」とほめた。

 果たして後に続く声が出てくるかどうか、注目だ。