ロシアのスポーツ分野で著名な評論家として知られるドミトリー・グベルニエフ氏が、現在のフィギュアスケート界におけるカミラ・ワリエワ(15)の重要性について持論を展開した。

 ウクライナ侵攻を受けてロシアに対するスポーツ界の制裁が広まっており、フィギュアスケートでも現在開催されている世界選手権でロシア選手が除外されている。

 その一方でロシアではチャンネル・ワン杯が開催されて26日に行われた女子ショートプログラム(SP)でワリエワが首位に立ち、ドーピング問題で大騒動となった北京五輪以来となる実戦復帰で女王としての貫禄を見せた。

 そうした中、ロシアメディア「スポーツエクスプレス」はご意見番のグベルニエフ氏のコメントを報道。「この世界選手権は〝特別〟なものと言える。ワリエワがいなければ、このスポーツは絶対に衰退すると自信を持って言える!」と断言した。これまで驚異的なパフォーマンスを披露してきたスターがこのまま国際大会に出場できなければフィギュア界の今後に大きな影を落とすと強い警鐘を鳴らしたのだ。

「それだけではない。(ロシアの)すべてのアスリートの不在が、この大会の華やかさとレベルに大きな影響を与えた」と持論を展開。ワリエワだけでなく世界トップをいくロシア勢の排除が続けば、フィギュア界のレベルは低下の一途をたどるとの持論を力説した。

 ロシア国内では自国選手の除外に対して、特に注目度が高いフィギュアスケートを中心に不満が高まっているようだ。