フィギュアスケートの世界選手権(フランス・モンペリエ)のアイスダンスは25日、リズムダンス(RD)が行われ、結成2季目の〝かなだい〟こと村元哉中(29)高橋大輔(36=関大KFSC)が67・77点をマーク。自己ベストの75・87点には及ばなかったが、26日(日本時間27日)のフリー進出を決めた。

 高橋にとってはシングル時代の2013年以来の世界選手権。「ダイスケ・タカハシ」の名前がコールされると、会場から大きな拍手が沸き起こった。知名度では明らかに他を圧倒していた。

 チョイスした衣装は公式練習で披露した「白」ではなく「赤と黒」のバージョン。日本の伝統曲「ソーラン節&琴」に乗って順調に演技を進め、歌詞の「どっこいしょ~」の部分で魚を釣るイメージで高橋が村元を持ち上げるローテーショナルリフトも成功させた。

 しかし、高橋は2つ目のツイズルで体勢を崩し、出来栄え点(GOE)がマイナスとなってしまった。演技を終えると、2人は笑顔で抱き合ったが、高橋はミスを悔やんでいた。

 痛恨のミスについて、高橋は「メンタリティーな部分が大きい」と話した。「2個目のツイズルがハマったりハマらなかったり、毎回同じことができていなかった。知らず知らずのうちに不安要素になっていた」と明かした。だが、「大きいミスがあったんですけど、それ以外はすごく良かった」(高橋)、「すごい自信を持って落ち着いて最後まで魂を込めて滑れた」(村元)と大満足の様子だった。

 ソーラン節という日本の伝統を世界にお披露目。今回のRDのこだわりについて高橋は「派手さだけじゃないのが日本の良さ。奥ゆかしさもあり、派手な部分も取り入れ、みたいな」と表現。一方の村元は「静かに心の中で燃えている感じ。表には出さず、内に秘めた思いをぶつけているRD」と話した。