ロシアメディアが自国の選手が不在となるフィギュアスケートの世界選手権(23日開幕、フランス・モンペリエ)を酷評した。

 ウクライナ侵攻を受けてスポーツ界で制裁が広がっていることから、ロシア人選手が除外されて迎える今大会。ロシアメディア「チャンピオナット」は有力選手が多いロシア勢の欠場により、低レベルな大会になると厳しく批判した。

「ロシア選手への制裁で、国際的なスターはすべて欠場せざるを得なくなったため、世界選手権は大きな損失を被ることになる。このレベルの大会としては、近年で最もつまらない大会になると予想される」と指摘した。

 まず花形の女子はロシア勢が圧倒的な強さを見せるだけに「素晴らしい彼女たちがいなければ、見るべきものがほとんどなくなってしまう」とバッサリ。男子はロシア勢に有力選手はいないが、羽生結弦(ANA)やネーサン・チェン(米国)が負傷の影響で欠場。「宇野昌磨と鍵山優真が挑む」と日本人選手による優勝争いを予想した。

 また「カップルやダンス種目はロシアのスケーターがいなくなったことで、世界のスポーツ危機がより鮮明になった」と分析。三浦璃来と木原龍一組(木下グループ)が有力候補に浮上するとしつつも「まだまだトップペアのレベルには程遠い」と厳しい見解を示した。

 ただ、結果的に日本に有力候補が多い形になり「日本は世界選手権からロシアのスケーターを排除することで恩恵を受けるだろう」との見解を示した。

 ロシアからの〝雑音〟は気にせず、日本勢には躍進を期待したいところだ。