事実上の〝一騎打ち〟となるようだ。4日に開幕した北京五輪のフィギュアスケート男子シングル(SP=8日、フリー=10日)で、94年ぶりの3連覇を狙う羽生結弦(27=ANA)について、米紙「ニューヨーク・タイムズ」は「日米決戦」とし、ネーサン・チェン(22=米国)との争いに注目した。

 同紙は2人の〝激突〟に「米国のチェンと日本の羽生は、2018年に韓国で行われた平昌五輪でも注目を集めた。しかし羽生が2度目の金メダルを獲得したとき、チェンはSPで17位に終わり、フリーで奮闘したものの、合計で5位までしか上げられなかった」と4年前を振り返った。

 その上でチェンについて「その(平昌五輪)後のチェンは3回の世界チャンピオンになり、連勝しながら5種類のクワッド(4回転)ジャンプを最初に跳んだ。しかし昨年秋にグランプリシリーズであるスケート・アメリカのSPで神経質になっていたようで総合3位でフィニッシュ。全米選手権は優勝したが、フリーで2度転倒した」とし、今季の調子はいまひとつと紹介した。

 一方、羽生については「史上2人目となる3大会連続の金メダル獲得を目指している。羽生はこの競技でもっとも難しいジャンプ、クワッドアクセル(4回転半)にトライすることが期待されており、初めて着地に成功する可能性がある」とし「(チェンが)エレガントなスケーターである羽生を倒すためにキレイなスケートをする必要がある。過去3度の対戦は羽生を破っている」と伝えている。