逆転Vへ準備は整った。フィギュアスケートの北京五輪代表最終選考会を兼ねる全日本選手権(さいたまスーパーアリーナ)のアイスダンスで五輪1枠を狙う〝かなだい〟こと村元哉中(28)&高橋大輔(35=ともに関大KFSC)が25日朝、公式練習を行った。

 午後からのフリーダンスに臨む2人は午前7時45分にリンクイン。村元は赤、高橋は深緑という〝クリスマスカラー〟の本番衣装を着て、フリー曲「ラ・バヤデール」に乗って息の合った演技を見せた。普段より心なしか緊張の面持ちで、同じリンクでは小松原美里&尊(倉敷FSC)も最終調整。決戦前の張りつめた雰囲気を漂わせた。

 曲かけ練習ではツイズル、リフトなどの確認作業。練習後はコロナ禍で来日できなかったマリーナ・ズエワ氏とリモートでコミュニケーションを図った。村元が中心となってズエワ氏とやり取り。モニター越しに指示を受け、高橋が納得した表情でうなずくシーンもあった。今大会は浜田美栄コーチ、長光歌子コーチも〝臨時コーチ〟としてリンクサイドに立っている。

 リズムダンス(RD)では転倒があって63・35点の2位発進。かなだいは五輪代表条件の4項目中、2つを満たしており、逆転Vなら3つ目クリアで代表は確実な情勢。小松原組Vが優勝すると僅差となるだけに、フリーの戦いには注目が集まる。