大一番で決め切った。フィギュアスケートの北京五輪代表最終選考会を兼ねる全日本選手権(さいたまスーパーアリーナ)の女子ショートプログラム(SP)が23日に行われ、2019年全日本ジュニア覇者の河辺愛菜(17=木下アカデミー)が74・27点で3位。夢切符に望みをつないだ。

 改心の演技にガッツポーズが飛び出した。演技前の6分間練習では「トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)があまり良くなかった」と不安が頭をよぎったものの「いいジャンプをずっとイメージして待っていた」とイメージトレーニングで修正。冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を着氷させると、3回転ルッツ―3回転トウループなどのジャンプを成功させ「自分の中で一個課題をクリアすることができたかな」と振り返った。

 11月のNHK杯では紀平梨花(トヨタ自動車)の代役として出場し、2位と大躍進。一躍北京五輪の代表候補に名乗り出た。25日のフリーで全てが決まるが「ショートがいい時にフリーを失敗してしまうので、今季はそれをずっと課題にやってきた。まだ達成できていないので、今年最後の試合で(課題を)達成できるように、自分ができる一番良い演技をしたい」と冷静沈着。最後まで自分の演技を貫く。