フィギュアスケートの浅田真央(24=中京大)が19日、名古屋市内で行われた中京大の卒業式に出席した。真央自身が選んだピンクの着物に紫のはかま、黒のブーツ姿で式に臨み、卒業証書とともに「夢と感動を多くの人に与えた」という理由から同大史上2人目の梅村学園理事長特別賞も受け取った。1年間の休学をはさみ、晴れて体育学部体育学科を卒業した真央は「本日、無事に卒業できて多くの皆様に感謝しています。ありがとうございました」と笑顔であいさつした。

 大学では2010年バンクーバー、14年ソチと2度の五輪を経験。“激動の時代”を終えたが、気になる今後の進路については「どうなるかはまだ分からないです」と明言せず。「この1年、大学卒業を目標に頑張ってきたので今はホッとしていると同時に、また新たな1日が始まると思っています」と晴れやかな表情だった。

 所属については3月中は中京大という肩書のまま。4月以降は真央の心境同様、未定だという。「そもそも今後について何も決まっていない段階で、所属うんぬんが決まっているはずがない」(真央に近い関係者)

 今季は休養中で現役続行か引退か「ハーフハーフ」な状況が続くが、所属名が必要になるのは現役続行の場合のみ。さらに、もともと多くの企業に支えられている真央が1社に絞るとなれば、相当な争奪戦が必至だ。

 しかし、大学時代も特定企業所属の形を取らなかったことを考えると、これからも同様のケースを選択する可能性もある。とはいえ、まずは引退するか、競技を続けるかを決めてから。当面は“フリー”ということになりそうだ。

 いずれにせよスケートから離れることはないようで「今後も中京大を拠点にやっていきたいです」(真央)。新年度はどんな姿で登場するのか。