羽生結弦を支えるパワースポット…特製お守り身につけ全日本選手権へ出陣!

2020年12月25日 05時15分

練習で鋭い表情を見せた羽生(代表撮影)。円内写真は長田神社のお守り

 パワースポットが幸運をもたらすか――。フィギュアスケート男子で五輪2連覇を達成した羽生結弦(26=ANA)が、今季初戦となる全日本選手権(25日開幕、長野・ビッグハット)へ必勝態勢で臨む。新型コロナウイルス禍で開催される今大会、羽生は葛藤の末に出場を決めたという。歴戦の王者にとっても全てが未知数だが、今回は力強い援軍がある。どんな時も支えてくれた〝神様〟が近くで見守っているのだ。

 久々に公の場に姿を見せた王者は、銀盤で汗を流すと「僕にとって久しぶりのことだったので、楽しい感覚もありました」とかすかな笑みを見せた。新プログラムには注目を集める人類初のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)は入れず、来年3月開催予定の世界選手権(スウェーデン・ストックホルム)の代表枠を意識。「この試合を必須として、出なくてはいけない。僕自身の希望を何とかつなぐために出させていただいた」と決断に至った経緯を明かした。

 とはいえ、出場には苦悩がつきまとった。今季は新型コロナウイルス禍のリスクを回避して、グランプリ(GP)シリーズを欠場。「現状、いわゆる第3波と言われる波が来ている状況で僕が出ていいものか。かなり葛藤がありました」。さらには「悩み始めると、どうしても自分の負のスパイラルに入りやすい」と自己分析しつつ「その中でうまくコントロールするすべだとか、一人だからこそ深く分析したりとか」と考えを巡らしてきたという。

 そんな羽生にとって、今大会は絶好の開催地となった。会場のビッグハットから南東へ約6キロ。長野市若穂川田には強力なパワースポット「長田神社」がある。縁もゆかりもない土地柄の神社に出会ったのは2014年ソチ五輪の前のこと。知人を介して同神社のお守りをもらうと金メダルを獲得した。その後も定期的にお守りを作ってもらい、練習や遠征、試合の時はいつも身につけてきた。以来、羽生の栄光と挫折をすべて見守ってきたのだ。

 湯本正通宮司(70)は「彼は常に自分の力を信じているが、勝負には運も必要。自分が100を出しても、相手が110を出せば負ける世界。だから彼は運も強く信じるのです」と話す。湯本宮司によると、羽生は「神様が見える。脳に入ってくる」と口にしてるようで、自分を見失いかけた15年GPファイナル(スペイン・バルセロナ)では「長田神社のご神木の神様が『大丈夫』って言う声が聞こえた」と不思議なパワーを受けて優勝したという。

 いまやファンの間でも「聖地」として知られるほど有名になったが、今回はその〝お膝元〟での開催。長田神社に出合ってから長野で行われた大会は2戦2勝だから心強い。

 今大会前、羽生は現在の願いを神社に伝え、それをもとに特製のお守りを作ってもらったという。「自分を信じて、楽しく滑れば必ず金が取れると伝えました」(湯本宮司)。運を引き寄せ、ライバルだけでなくコロナという強敵にも打ち勝つ。