フィギュアスケートの四大陸選手権(韓国・ソウル)で、男女を通じて初の大会連覇を飾った紀平梨花(17=関大KFSC)は次戦のチャレンジ・カップ(20日開幕、オランダ・ハーグ)を経ていよいよ最大目標の世界選手権(3月、カナダ・モントリオール)に打って出る。

 昨年3月の世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)は優勝を期待されながら4位に終わり、大会直後から今に至るまで一貫して「一番勝ちたい」と位置付けてきた。その野望の前に立ちはだかるのは今季デビューしたロシアの“怪物ルーキートリオ”だ。

 現在、女子フィギュア界の勢力図のド真ん中に居座るアレクサンドラ・トルソワ(15)、アンナ・シェルバコワ(15)、アリョーナ・コストルナヤ(16)の三人衆は今季のグランプリ(GP)シリーズ全戦を制圧し、GPファイナル、欧州選手権で表彰台を独占。実際、紀平はNHK杯、GPファイナルと直接対決で完敗を喫しており、「一年を通した集大成となるような演技を世界選手権でしたい」と巻き返しに燃えている。

 厳しい戦いは必至だが、フリー冒頭の4回転サルコー投入で牙城を崩したいところだ。