【フィギュア全日本】羽生結弦 作戦変更でSP首位「プレッシャーが力になる」

2019年12月20日 23時33分

声援に応える羽生

 フィギュアスケート・全日本選手権2日目(20日、東京・国立代々木競技場)男子ショートプログラム(SP)で、4年ぶりの優勝を狙う羽生結弦(25=ANA)が110・72点をマーク。ISU(国際スケート連盟)非公認ながら自己最高を上回る高得点で首位に立った。4連覇を目指す宇野昌磨(22=トヨタ自動車)は自己ベストを更新する105・71点で2位。来年1月からアイスダンスに転向する高橋大輔(33=関大KFSC)は14位だった。

 王者・羽生が会場を興奮の渦に巻き込んだ。2週間前にグランプリ(GP)ファイナルを終え、18日に拠点のカナダから帰国したばかり。19日の練習では、体が重そうな様子を見せたが、本番にはきっちり照準を合わせてきた。

 第4グループに登場した羽生は、ファンからの黄色い声援を受けて氷上に立った。「GOE(出来栄え点)を意識した」と4回転トーループ―3回転トーループの連続ジャンプを中盤に配置。トリプルアクセルを後半に跳ぶという普段と逆の構成で挑んだ。すると、冒頭の4回転サルコーをいきなり着氷。続く4回転トーループ―3回転トーループの連続ジャンプも見事に着氷。基礎点が1・1倍になる後半も、トリプルアクセルを難なく着氷させてフィニッシュ。作戦が見事に的中した。例年ならプーさんシャワーで、リンク上が黄色のカーペットに変身するが、花束やプレゼントの投げ込みが禁止になったため、銀世界のままだったが、この日一番の歓声が沸き起こった。

 王者として、重圧のかかる中での演技だった。それでも「プレッシャーのほうが大きかったが、プレッシャーは力なので。みなさんに期待されるからこそ、頑張らなきゃと思います」と期待に結果で応え「とりあえずみなさんの前で滑れて、まとまった演技ができて、ホッとしています」と笑みを浮かべた。

 ただ「アクセルに関しては、もうちょっと出来のいいものができたかなという感じはしているんで。全体的にもうちょっとできたかなという感触はあります」と反省も忘れないのが王者の強さの秘訣。

 22日のフリーに向けては「とりあえず今日の反省点と良かった点を踏まえて考えたい」と意気込む。4連覇を達成した2012~15年以来の日本一へ。王者が歩みを止めることはない。