フィギュアスケート・全日本選手権2日目(20日、東京・国立代々木競技場)男子ショートプログラム(SP)で、4連覇を目指す宇野昌磨(22=トヨタ自動車)は自己ベスト更新する105・71点で2位発進となった。

「うれしいです。本当にうれしいという言葉が一番合っていると思う」。昨年の平昌五輪で銀メダルを獲得した宇野が、自画自賛の演技を見せた。

「しょうま頑張れ」のコールの中、第4グループの1番滑走で登場した宇野は、最初の4回転フリップを着氷し、上々の滑り出しを見せた。ミスをしても「失敗を引きずらなかった」と気持ちを切り替え、中盤には観客の手拍子に合わせた高速スピンも披露。最後のステップを終えると「早くうれしさを表現したかった」と渾身のガッツポーズを見せた。

 今季の前半は、コーチ不在の影響もあり、思うような結果が残せなかったが、11月からステファン・ランビエル氏(34=スイス)の元で練習に励んだことで復調。自分に過度な期待をかけるのをやめたことで、気持ちが吹っ切れた。さらに、スケートの楽しさを思い出したことで「ようやく、いつもの自分に戻れた」と笑みを浮かべた。

 4連覇に向け、首位と5・01点差と射程圏内をキープ。22日のフリーに向けて「いい演技をしてフリーも終わりたいという強い気持ちがある。一歩一歩最善を尽くしたい」と気合十分。王者・羽生結弦の壁を打ち破る準備は整った。