【イタリア・トリノ5日(日本時間6日)発】フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルの男子ショートプログラム(SP)が行われ、3年ぶりのGP制覇を狙う羽生結弦(24=ANA)が97・43点で2位発進。最大のライバルであるネーサン・チェン(20=米国)はすべてのジャンプを完璧に決めて自己ベストの110・38点をマークし、堂々の首位発進を見せつけた。

 11歳の時、憧れの中で見ていた2006年トリノ五輪。そのパラベラ競技場の氷上に羽生は最終6番滑走で登場した。SP曲「秋によせて」の調べに乗せてゆっくりと四肢を動かした羽生は、冒頭の4回転サルコーを着氷。続くトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も成功させたが、後半の連続ジャンプの4回転トーループで体勢を崩して失敗してしまった。

 アクシデントでコーチの来場が遅れたため、キスアンドクライは一人きり。プーさんのぬいぐるみを抱えながら見守る中、アナウンスされた得点はチェンと大差だった。