フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナル(5日開幕、イタリア・トリノ)に出場する女子の紀平梨花(17=関大KFSC)が、決意の“髪切り”だ。GPシリーズ上位6人で争われる頂上決戦。前年覇者の紀平は公式戦初の4回転ジャンプ(サルコー)に期待がかかるが、現地入り前に自慢のロングヘアを約15センチもバッサリ切った。

 ポニーテールがトレードマークで髪へのこだわりは強く、試合では2本のゴムを使ってきつめに結ぶ。縛る位置が少しズレるだけでジャンプの感覚も変わると言い、ポニーテール付け根の高さはいつも一緒だ。15センチも短くなったが、今のところジャンプへの影響はないようで「(調子は)結構いい感じです」と好感触。長さは違えど、結び目が定位置の“ポニテルーティン”を守れば問題なさそうだ。

 覇権を争うのは今季デビューでGPシリーズ全戦制圧したアレクサンドラ・トルソワ(15)、アンナ・シェルバコワ(15)、アリョーナ・コストルナヤ(16)の脅威のロシア三人娘。この先何年も戦う相手だけに、2022年北京五輪へ向けた大きな試金石になる。

 一方、男子には五輪2連覇の羽生結弦(24=ANA)が登場。11月のNHK杯優勝後には、昨季の世界選手権で敗れたライバルのネーサン・チェン(20=米国)の名を挙げて「勝つことに意味がある」とリベンジを誓っており、こちらも目が離せない。