【フィギュアスケート】怪物ルーキーの15歳トルソワに紀平が逆転プラン

2019年10月07日 16時30分

紀平梨花

 フィギュアスケートのジャパンオープン(5日)で日本女子のエース、紀平梨花(17=関大KFSC)が今季シニアデビューした注目のアレクサンドラ・トルソワ(15=ロシア)とシニア初対決。トルソワは4回転ジャンプ4本の衝撃演技で160・53をマークして女子トップ、紀平は左足首痛のため4回転サルコーを回避し、144・76点で3位だった。

 結果だけ見れば約16点差の大惨敗。しかし試合後の紀平に動揺の様子は全くなかった。「まずケガを治したい」「1点でも高い構成を考えたい」と冷静に分析した。さらに一夜明けた6日に何度も口にしたのが「4回転ジャンプ以外で点数を稼ぐ」という方針だ。

 今回は基礎点5・90と高い3回転ルッツも回避。「やっぱりルッツを入れるとすごく点数が上がるので絶対に組み込めるように体調を万全にしたい」と話す。今後は最大の武器トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)をショートとフリー合わせて3本入れるため、ここでも点数の上積みは見込める。さらに演技後半のジャンプは基礎点が1・1倍になるため「難しいコンビネーションジャンプを後半に回したり、計算しながら効率良く点数を伸ばしたい」と戦略を立てる。

 最も強調したのが「PCS(演技構成点)の向上」だ。紀平は「曲のイメージを伝え、物語が浮かんでくるような滑りをしないといけない」。オフはダンス、バレエと並行して表情をつける特訓を積んできた。

 実際、今大会、4回転とトリプルアクセルが1本もない平昌五輪金メダルのアリーナ・ザギトワ(17=ロシア)が紀平より10点も高い2位。PCSは紀平の67・43点を大きく上回る74・33と断トツ。一方、トルソワは63・02と3人の中で最も低い。“怪物ルーキー”に勝つヒントがここに隠されている。