【フィギュアスケート】オータムクラシック・女子フリー 紀平が完璧V

2019年09月14日 13時00分

【カナダ・オークビル13日(日本時間14日)発】フィギュアスケートの「オータムクラシック」女子フリーが行われ、前日のショートプログラム(SP)で首位発進した紀平梨花(17=関大KFSC)が145・98点をマークし、合計224・16で今季初戦で初優勝を飾った。グランプリファイナル制覇を成し遂げたシニアデビューの昨季に続き、今季もフィーバーは止まりそうにない。

 演技を終えるといつものキュートな笑みを浮かべ、やや控えめに右手を上げる。その所作には余裕と風格すら漂っていた。試合後、紀平は「全く緊張せず、集中できたことが良かった」と勝因を語った。

 前日のSPはノーミスの演技で首位発進。最終滑走の16番目に登場したこの日のフリーは、エメラルドグリーンの真新しい衣装に身を包み、いつものように浜田美栄コーチ(59)とおでこをつけて精神を集中させ、リンクの中央へ立った。

 世界平和がテーマのフリー新曲「インターナショナル・エンゼル・オブ・ピース」が流れると、その幻想的な調べに乗せて最初のジャンプへ。大会前から期待されていた日本人シニア初となる4回転ジャンプ(サルコー)は回避し、選択したのはトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)―2回転トーループ。「直前の練習で3回転半が思ったように跳べず焦ったが(本番は)ベストな3回転半が跳べてうれしかった」と振り返ったように、これを華麗に決めると、続く単発のトリプルアクセルは回転不足ながら着氷させた。

 その後も3回転フリップ、サルコーなどコンビネーション、3連続ジャンプをすべて成功させる完璧な演技で昨シーズンから口癖のように言い続けてきた「ノーミス」を2日間にわたって貫き、今季初戦で完全Vを飾った。

 7月に17歳となった紀平は、本紙のインタビューで色紙に「進化」と書き込んだ。その言葉通り、これまで人生を懸けて磨き上げてきたトリプルアクセルは明らかに昨年より安定感がアップ。「4回転の影響でトリプルアクセルが簡単に跳べるようになり、安定してきている」という思わぬ副産物もあった。

 今オフから取り組んでいる4回転サルコーは練習で何度も着氷している。それでも封印したのは、初披露で絶対に失敗しない自信が湧くまで精度を上げるためだ。最大目標は来年3月の世界選手権だが、シーズン初戦にしてこの仕上がり。ピークに達した時の演技が楽しみだ。