フィギュアスケートの世界国別対抗戦(11日、マリンメッセ福岡)で宇野昌磨(21=トヨタ自動車)は、男子SPで冒頭のコンビネーションジャンプを失敗するなど精彩を欠き、92・78点の3位。世界選手権4位で涙を見せ、今大会のテーマを「成長」と位置づけていたが、首位のネーサン・チェン(19=米国)の101・95点に大きく離される結果となった。

 どんなときも自分と向き合い、とことん考え抜く若きスケーター。現状打破できない自分を「ふてくされているわけじゃないですけど…」と笑顔で前置きした上で「そんなに自分に期待していない。今の実力からして、この成績は妥当。失敗を悔やむほど練習も積んでいないので」と冷静に分析した。

 さらに、苦しみ抜いたことで変化が生じた。「いろいろ考えて、考えて…でも結局、今シーズンは全部ダメだった。考えてもダメなら、とりあえず数(練習)をやって体に染み付けるしかない」。来季を見据えて、新たなアプローチでレベルアップを果たす。