高校1年・紀平梨花は苦笑いの得点不足!?スマホ片手に猛勉強していた

2019年02月16日 16時30分

転倒しても笑顔を見せる紀平

 新女王の意外な悩みとは――。フィギュアスケート女子で四大陸選手権を制覇した紀平梨花(16=関大KFSC)が15日、大阪・関西大学たかつきアイスアリーナで練習を公開した。負傷した左手薬指に特製ギプスを装着し、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を連発する上々の仕上がりを披露。3月20日開幕の世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)に向けて視界良好…とみられたが、本紙の直撃に“まさかの事態”にあることを明かした。

 四大陸選手権では左手薬指亜脱臼というアクシデントに見舞われながらもショートプログラム(SP)5位からフリーで見事な大逆転V。負傷した指については「まだ完治していない」と言うものの、地元神戸の整骨院で作られた頑丈で弾力性がある特製ギプスを装着し「すごいフィットして安心感がある」と大満足でリンクを躍動した。

 次戦はオランダで行われるチャレンジカップ(23日開幕)に出場する予定だが、気持ちはすでに自国開催の世界選手権に向いている。「今まで何度か優勝できたけど、やっぱり一番重要な試合は世界選手権。日本の会場なので身近な方や親戚も来る。感謝の気持ちを表せるようにショート、フリーと完璧な演技で自己ベストを更新したい」と力強く語った。

 グランプリ(GP)ファイナル、四大陸選手権に続く“世界制覇”に照準を合わせるが、思わぬ難題も浮上している。紀平は現在、通信制私立N高校の1年生。スマートフォンを使って自分のペースで授業を受けられるシステムの学校とはいえ、海外遠征のたびに移動を繰り返すなど多忙を極めている。このため学期末の今、勉強が追いついていない状況にあるという。

 この日、公開練習を終えて帰宅間際の紀平に勉強の“自己採点”を尋ねると「やるべき課題がまだまだいっぱいあって…」と苦笑いした。

「空いた時間にまとめて勉強していますが、もっとやらないとダメですね。まだ6割くらいかな(笑い)。海外に行っていると、意外と試合の日のほうが時間をつくれるので、四大陸選手権のフリーの日もやってました」

 なんと、あの大逆転の演技を披露した四大陸選手権フリーの前にもスマホを片手に猛勉強していたという。次戦のチャレンジカップに向けてもトリプルアクセルの練習と同様に、勉学にも励まないといけないようだ。

「オランダでも試合の日にやらないと。あと帰国してからも…。とにかく、試合も勉強も頑張ります!」。文武両道を宣言し、いつものさわやかな笑みを浮かべ、そのまま同校の大阪キャンパスへ足を運んだ。

 N高校の広報は現在の進捗状況を考えると「本校は単位制なので、仮にいくつか単位を取れなくても進級できないことはないでしょう」。その上で紀平に対して「勉強しながら世界のトップになる夢を追うのは大変だと思いますが、彼女のセルフマネジメントはすごい。世界での活躍と、2年後の卒業を祈っています」とエールを送った。

 スケーターと学生の二足のわらじを履き、金メダルと進級を目指す。ニューヒロインは学業でも「課題」を克服し、スッキリした形で世界選手権へ向かいたいところだ。