フィギュアスケート女子で四大陸選手権を制し、国際大会5連勝を飾った紀平梨花(16=関大KFSC)が12日、成田空港に帰国した。

 多くの報道陣に囲まれ、金メダルを胸に「トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)をフリーの朝練でしっかり確認し、自信をつけた。それでうまくいったので今はうれしい」と笑顔を見せたが、すでに気持ちは今後の戦いへ向かっている。21日からオランダ・ハーグで開催される「チャレンジカップ」に出場し、3月にはいよいよ自国開催の世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)が待つ。

 演技構成は「今のところ変更はない」と伝家の宝刀、トリプルアクセルはショートプログラム(SP)1本、フリー2本の合計3本を跳ぶ予定で「フリーの集中をショートからずっと忘れず、絶対にショートから集中力を出せるようにしたい。ショートとフリーで完璧な演技でノーミスを揃え、自己ベストを更新できるように」と苦手なSP克服を誓った。

 一方、この日に競泳女子の池江璃花子(18=ルネサンス)が白血病を公表したことを知った紀平は「白血病? 発表された?」としばし絶句。先月に都内で開催された「テレビ朝日ビッグスポーツ賞」では一緒に写真を撮るなど親交を深めたばかり。「競技をやっている先輩なんですけど、自分がスポーツが好きという気持ちを大切にし、また頑張ってほしいと思います」と慎重に言葉を選んでエールを送った。