フィギュアスケート男子で五輪2連覇の羽生結弦(23=ANA)が右足首を痛めて深刻な状態だ。

「GP(グランプリ)ファイナルに向けて全力で治療します」と前向きだが、関係者からは心配の声が上がっている。

 日本スケート連盟の橋本聖子会長(54)は9日、昨年11月に続いて右足首を負傷した羽生について「心配ですね。一度ああいうケガをしているからクセになっているのか…」。伊東秀仁フィギュア委員長(57)は「無理をせず、とにかくケガを治してほしい」と、回復を願った。

 羽生は靱帯損傷などで3週間の安静が必要と言われ、GPファイナル(12月6~8日、バンクーバー)や調整期間も考慮すると世界選手権代表を決める全日本選手権(12月21~24日、大阪)の出場が厳しい状況だ。

 世界選手権の代表入りには全日本に出ることが必須だが、実績のある選手がケガなどの事情がある場合は、代表に選考することが可能となる。伊東委員長は「基準に照らし合わせて強化部と委員会で決定していく」とし、橋本会長も「本人が一番いいような環境をつくること」と、羽生の代表入りに前向きだった。