【NBA】ラプターズとレギュラー契約の渡辺 冷静な80%プレーで状況を見る余裕が奏功

2021年04月20日 14時00分

ラプターズとレギュラー契約を結んだ渡辺雄太(ロイター=USA TODAY)

【KJ松井のCatch&Shoot(63)】米プロバスケットボールNBAトロント・ラプターズは19日(日本時間20日)、渡辺雄太(26)とレギュラー契約を結んだことを発表した。その渡辺は16日(同17日)のオーランド・マジック戦で自己最多となる21得点をマークした。この前後の試合も合わせて3戦連続2桁得点と調子を上げてきた渡辺について、本紙バスケット評論のBリーグ・京都ハンナリーズ松井啓十郎(35)は「80%の力でプレーしているのがいい」と分析した。

 最近の渡辺選手のプレーは自信がついてきたように見えます。100%のスピードではなく、80%ぐらいでやっているのがうまくいっている感じですね。

 常に全力を出して、100%のパワーやスピードでやるのがいいプレーと思われるかもしれませんが、それだと動きが多少ブレたりとか、周りが見えにくくなるもの。「絶対に決めてやる!」と意気込んでドライブした時にブロックに来られて、どうしようと迷うと悪いパスで逃げるしかなくなってミスにつながります。

 80%でプレーしていると冷静にパスをさばいたり、ファウルをもらったりということができるものです。マジック戦での最後の得点も、まさにそうでした。ドライブで相手の動きを冷静に見て方向を変え、ファウルをもらいながらシュートを決めて、フリースローも決める「3点プレー」。状況を見る余裕があるからできたことです。

 また18日(日本時間19日)のオクラホマシティー・サンダー戦では、第1クオーターの残り10秒できれいにスリーポイントシュートを決めました。この場面は、もっとぎりぎりまで時間を使ってシュートを打つ選択肢もある中で渡辺選手に打たせました。本人も自信があったのでしょうし、チームの戦術としても「好調だからそれでいい」と判断してもらえたということですね。

 ちょっと前まではコーナーでボールが回ってくるのを待つことが多かったのが、ボールを持ってプレーの「起点」になることも増えました。ラプターズはケガ人が多い状況ですが、主力が戻ってきてからも今の渡辺選手は「得点できるオプション」になったと言えます。

 ☆まつい・けいじゅうろう 1985年10月16日生まれ。東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、6年時にはイベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦した。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、今季から京都に加入。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいために使い始めた。188センチ、83キロ。

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