ラプターズ・渡辺雄太はチームメートのバンブリートを見本に! ドラフト外から大出世の道をたどれ

2021年02月16日 14時00分

バンブリート(中)はドラフト外からNBA入りして出世した(ロイター=USA TODAY)

【KJ松井のCatch&Shoot(54)】米プロバスケットボールNBAトロント・ラプターズの渡辺雄太(26)は先週の練習で左足首を捻挫し、10日(日本時間11日)のワシントン・ウィザーズ戦で八村塁(23)との日本人対決は実現しなかった。一方で気になるのは、今後にレギュラー契約への昇格があるかどうか。本紙バスケット評論のBリーグ・京都ハンナリーズ松井啓十郎(35)は、渡辺同様にドラフト外でNBA入りして大出世したチームメートにスポットを当てた。

 八村選手との対戦はお預けになりましたが、いまやラプターズに欠かせない存在になった渡辺選手は現在の「ツーウエー契約」が「レギュラー契約」に切り替わるかが気になるところです。ラプターズには渡辺選手と同じくドラフト外でNBA入りし、今ではスタメンとして活躍しているフレッド・バンブリート(26)がいます。

 彼は2016年にウィチタ州立大を卒業したものの、ドラフトでは指名されず、下部のGリーグ2チームからあったオファーは2年で2万ドル(約210万円)という条件でした。この契約を結ぶと基本的にNBAに「昇格」することはありません。そこでバンブリートは「3試合は出られる」との条件でラプターズの一員としてサマーリーグに参加することを選びます。

 ここで契約を勝ち取れなければ“無職”となるので大きな賭けですが、サマーリーグとその後のキャンプでのプレーが認められて契約することができました。とはいえ、シーズン開幕後はなかなかプレー時間をもらえず、最初の1か月の出場時間はわずか26秒。それでもエースのカイル・ラウリー(34)のケガで出場機会を得るようになると、持ち前のシュート力と小さい(身長185センチ)ながらもインサイドに入れるフィジカルの強さで「セカンド・ユニット」として使われるようになります。この流れは渡辺選手と似ています。

 2年目の17~18年シーズンは出場した時間の得点やアシストなどで「効率のいい選手」のリーグ全体の4番手となり、スタメン以外で最も優れた選手に贈られる「シックスマン賞」の候補にもなりました。そして翌シーズンはNBA制覇。年俸は1年目に約54万ドル(約5670万円)だったのが、今シーズンからは1年あたり2000万ドル(約21億円)超の4年契約を結ぶまでになりました。

 ドラフト外からこれだけ短期間でここまでの結果を残したケースはそうありません。そんな選手が身近にいるのですから、同じ94年生まれの渡辺選手はいろいろなことを学んで、ドラフト外から本契約、その後の活躍という経歴をたどってほしいですね。

 ☆まつい・けいじゅうろう 1985年10月16日生まれ。東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、6年時にはイベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦した。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、今季から京都に加入。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいために使い始めた。188センチ、83キロ。

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