【NBA】渡辺雄太にエール 「ファウルを恐れず自分から当たりにいけ」

2021年01月27日 14時00分

渡辺は25日のペイサーズ戦で今季自己最多の9得点と奮闘した(ロイター=USA TODAY)

【KJ松井のCatch&Shoot(51)】米プロバスケットボールNBAトロント・ラプターズの渡辺雄太(26)は24日(日本時間25日)のインディアナ・ペイサーズ戦で今シーズン最長となる21分間出場。守備で好プレーを連発した。27日(同28日)にはミルウォーキー・バックス戦があり、ヤニス・アデトクンボ(26)とマッチアップするシーンも予想される。NBAのトップスターとの対決に向けて本紙バスケット評論のBリーグ・京都ハンナリーズ松井啓十郎(35)は「ファウルを恐れず、自分から当たりにいくつもりで」とエールを送った。

 ペイサーズ戦での渡辺選手は、一人だけディフェンスの意識が違う感じでアクティブに動いて素晴らしいプレーを見せていました。「クローズアウト」といって、自分がマークしている以外の選手にフリーでシュートを打たせないプレーはシュートチェックにいくのが遅いと打たれてしまいますし、近づきすぎるとインサイドにドライブされてしまうので難しいのですが、うまくやっていました。これまでの試合で、小さい選手や速い選手にはある程度ディフェンスができるのは分かっています。

 一方で、大きくてフィジカルの強い選手にどこまでやれるのかは未知数でしたが、ペイサーズ戦ではマイルズ・ターナー(24)相手に負けずに、オフェンスファウルも取ることができていましたね。こうした経験を積み重ねていけば自信がつかめますし、起用のされ方もレギュラー陣と一緒にプレーするローテーションに入ってきます。シュートと違ってディフェンスに“波”はないので、いかにコンスタントにできるかが重要です。

 次は27日のバックス戦。ここではヤニスとマッチアップすることもあると思いますが、相手に対して特別な意識を持たずにプレーしてほしいです。外のシュートがあまりないヤニスの持ち味はインサイドへのドライブ。これを抑えるためには、自分から当たりにいくぐらいの気持ちが必要です。ドライブに対するディフェンスは受け身になったらダメ。むしろファウルを取られてもいいから相手の嫌がることをする。「バチン!と当たってくるかな?」と思わせるぐらいでいいんです。そうすればシュートをブロックできることもあると思います。ヤニスのスピードとパワーで突破されて、豪快にダンクを決められることもあり得ます。相手の「ハイライトシーン」に登場することはあまり格好良くないかもしれませんが、それを恐れていてはNBAではやっていけません。ペイサーズ戦でつけた自信をもとに「自分はNBAのどの選手でも抑えられる」ぐらいの気持ちで対峙してほしいですね。


 渡辺は25日(日本時間26日)のペイサーズ戦に15分42秒出場し、今季自己最多の9得点を挙げた。第1クオーター(Q)の終盤からコートに立つと、第2Q開始直後にインサイドへの力強いドライブでファウルを誘い、フリースローを2本とも決めた。第3Qは相手ディフェンスをかわしながらスリーポイントシュートに成功。残り7秒にオフェンスリバウンドからそのまま得点し、残り0・1秒でもファウルを誘ってフリースローを2本決めた。渡辺の奮闘も及ばず、チームは第4Qに一気に突き放されて114―129で敗れた。

 ☆まつい・けいじゅうろう 1985年10月16日生まれ。東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、6年時にはイベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦した。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、今季から京都に加入。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいために使い始めた。188センチ、83キロ。