【NBA】KJ松井が解説 アレックス・カルーソはNBA年間王者レイカーズの「バイプレイヤー」

2020年10月21日 14時00分

カルーソ(中央)はファイナル制覇の“陰のヒーロー”だ(ロイター=USA TODAY)

【KJ松井のCatch&Shoot(38)】米プロバスケットボールNBAはロサンゼルス・レイカーズが2019~20年シーズンの年間王者に輝いた。17度目のファイナル制覇はレブロン・ジェームズ(35)とアンソニー・デービス(27)の活躍によるところが大きかったが、名脇役の存在も欠かせなかった。本紙バスケット評論のBリーグ・京都ハンナリーズ松井啓十郎(35)が今回スポットを当てるのは、下部のGリーグから這い上がったアレックス・カルーソ(26)だ。

 今回のファイナルで、いい働きをしていたなと個人的に思うのはカルーソです。レイカーズはエイブリー・ブラッドリー(29)が「バブル」(シーズン再開後、フロリダ州オーランドで集中開催した施設の総称)に来なかったことで、カルーソのシュート力とディフェンスが必要とされるようになりました。

 実際にコーチからの信頼も得ていたことは、特にプレーオフに入ってから出場時間や得点、リバウンド、アシストの平均がすべてレギュラーシーズンより上回っていることに表れています。196センチはNBAの中では大柄ではありませんが、速攻でダンクしたり、時にはリバウンドからそのままダンクといったプレーもします。一方で若いのに髪の毛が薄いというルックスもあってか、“いじられ役”とも言えるキャラがチームメートから好かれている存在でもあります。

 そのカルーソのレイカーズでのキャリアは、2017年に「ツーウエー契約」を結んだことで始まりました。これは下部のGリーグでプレーしていて、年間45日までNBAに昇格できるルールです。渡辺雄太選手(26)がグリズリーズと結んだことでご存じの方も多いと思います。

 カルーソはレイカーズからコールアップされた(呼ばれた)時に結果を残しました。特に昨年4月のクリッパーズ戦では32得点、10リバウンドと5アシストの大活躍。これは昨シーズンのレイカーズで、レブロン以外の選手が「30得点、10リバウンド、5アシスト以上」を記録した唯一のケースでした。 

 こうした活躍のおかげで昨年レイカーズと2年間の正式契約を結び、ファイナル制覇を達成した第6戦ではスタメンにも抜てきされました。このカルーソのような例もあるわけですから、チャンスはどこにでも転がっています。

 渡辺選手にも可能性はあるということですから、次のシーズンはぜひ頑張ってほしいものです。

 ☆まつい・けいじゅうろう 1985年10月16日生まれ。東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、イベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦したことがある。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、昨季から京都に加入。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいために使い始めた。188センチ、83キロ。

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