【NBA】プレーオフの注目はMVP男・リラードの「デイム・タイム」

2020年08月24日 14時00分

チームは敗れたがリラード(右)はレイカーズとの第3戦でも奮闘した(ロイター=USA TODAY )

【KJ松井のCatch&Shoot(31)】米プロバスケットボールNBAは東西上位8チームずつによるプレーオフが始まった。1回戦で本紙バスケット評論のBリーグ・京都ハンナリーズ松井啓十郎(34)が注目するのは、西地区1位ロサンゼルス・レイカーズと同8位ポートランド・トレイルブレイザーズの対戦だ。4戦先勝(最大7戦)方式のプレーオフでも活躍するトレイルブレイザーズのエース、デイミアン・リラード(30)のすごさとは――。

 リラードはフロリダ州オーランドでの集中開催で再開されたレギュラーシーズンでの「MVP」にもなりました。レイカーズとのプレーオフ1回戦はこの後もありますが、ここで注目してもらいたいのが「ロゴ・スリー」と呼ばれる超長距離のスリーポイントシュートです。

 これはコートの中央にあるNBAのロゴ付近からシュートを打って、なおかつ決めることにちなんでいます。僕もテレビ番組の企画でハーフコートより少し遠いところから打ったことがありますが、試合じゃないこともあり、この距離になるとシュートというよりも、やみくもに投げている感じです。それがリラードの場合は入れるつもりで、きちんとシュートの感覚で打っています。

 それを第4クオーターの勝負どころなどで決めてくるので、チームとしては派手なダンクをしたのと同じぐらい盛り上がりますし、相手にとってはそれだけダメージが大きいプレーです。普通ならここまで遠い位置ではそれほどディフェンスしませんが、リラードは入れてくるので相手も守らなければならず、ビッグマン(センターなどの高身長の選手)が外に引っ張り出されることにもなります。

 スリーポイントシュートを打つエリアというのは、狭いほど相手のビッグマンはゴールの近くで守りに集中できます。それが外に出されるとリバウンドが手薄になるだけでなく、ドライブで抜かれると数的不利にもなってしまう。相手に対してこうしたリスクを負わせることができる上に、ボールを持ってから5~10秒あればシュートを決めることができるので、例えば残り3分で9点負けているという状況でも「まだ追いつける」と思うことができます。

 リラードがこうしたシュートを終盤に次々と決めることを「デイム・タイム(DAME TIME)」と呼びます。22日(日本時間23日)の第3戦ではリラードは34得点を挙げましたが、控え選手が計8得点だけ。チームは連敗で1勝2敗となりました。それでも第4戦(24日=同25日)以降で「デイム・タイム」が見られるか、注目していただくと面白いと思います。

【八村が抽選ウィザーズ来年指名権も9位】NBAは先週、ドラフトの指名順位を決めるロッタリー(抽選)を行った。これはプレーオフに進出できなかった14チームが参加してドラフト指名権の1~14位を抽選で決めるもので、ウィザーズは八村塁(22)がチームを代表して参加し、結果は昨年6月のドラフトで自身が指名された際と同じ9位の指名権を獲得した。

 ☆まつい・けいじゅうろう 1985年10月16日生まれ。東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、6年時にはイベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦した。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、今季から京都に加入。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいために使い始めた。188センチ、83キロ。