【NBA】八村塁の来季の課題 3ポイント成功率を30%台後半にできるか

2020年08月17日 11時30分

来季の八村塁の課題は…

【KJ松井のCatch&Shoot(30)】米プロバスケットボールNBAのレギュラーシーズンが終了した。プレーオフに進出できず、今季の全日程を終えたワシントン・ウィザーズの八村塁(22)は、出場48試合ですべて先発し平均13・5点を記録。ルーキーシーズンの評価と来季への課題について、本紙バスケット評論のBリーグ・京都ハンナリーズ松井啓十郎(34)が語った。

 八村選手のNBA1年目は、期待以上のプレーをしてくれたと言っていいと思います。平均13・5得点、6・1リバウンドの数字も立派ですが、特筆したいのは昨年のレイカーズ戦(11月29日)とクリッパーズ戦(12月1日)のアウェー2連戦です。16得点したレイカーズ戦ではレブロン・ジェームズ(35)、アンソニー・デービス(27)というNBAトップレベルの選手を相手に堂々とプレーしましたし、クリッパーズ戦では30点を取りました。

 東地区のウィザーズは西地区のレイカーズやクリッパーズとは年間でホームとアウェーで一度ずつしか対戦しないので、ファンは大いに注目します。そこでの活躍ですからファンに大きなインパクトを与えただけでなく、他のチームに対して「レブロンと渡り合って、クリッパーズ戦で30点取れるとなると、ウチは何点取られるんだ?」という“恐怖心”も与えることができました。その意味で、スタッツの数字以上の活躍をしたシーズンでした。

 一方で来シーズンへの課題は、成功率が28・7%だったスリーポイントシュートの精度を上げることです。そのためには自分の得意な場所「スイートスポット」からどうシュートを打つか。僕の場合だとゴールに向かって左45度からが得意なので、試合ではそこからいかに打つかを考えます。

 ルーキーは過去のデータがないので、相手のチームも様子見をしていた部分もありました。来季はどの場所から多く点を取っているか、シュートの確率が高いかといったデータを徹底的に分析して対策をとってくると思います。八村選手のサイズだと、スリーポイントは30%台後半の確率で決めたい。そのためにはシュートの軌道を少し高くしたり、フットワークを変えたりといったことが来季に向けたテーマになると思います。

 レギュラーシーズン最終戦のセルティックス戦(13日=日本時間14日)は欠場しましたが、両チームとも順位が確定していて特に目標もない状況。右太もも痛の八村選手が無理をして来シーズンに影響があってはいけないとのチームの判断もあったでしょうから、出なかったことを気にする必要はありません。

 東地区では、中断時点でウィザーズより下の順位のチームはシーズン再開後の集中開催に参加できませんでした。開幕前の予想では、プレーオフに行ければ御の字だったチームが前例のない環境でプレーオフ争いの経験ができただけでも、八村選手には大きな収穫となったはずです。

 ☆まつい・けいじゅうろう 1985年10月16日生まれ。東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、6年時にはイベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦した。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、今季から京都に加入。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいために使い始めた。188センチ、83キロ。