【NBA】7月30日に再開 グリズリーズとツーウエー契約を結ぶ渡辺雄太の今後は

2020年06月15日 16時40分

【KJ松井のCatch&Shoot(21)】米プロバスケットボールNBAでは中断していたレギュラーシーズンが7月30日に再開し、プレーオフを含めたすべての試合はフロリダ州オーランドで集中開催される。選手の家族も当分は合流が制限される見通しで、これが選手にどんな影響を与えるのか。グリズリーズとツーウエー契約を結ぶ渡辺雄太(25)の今後も含めて、本紙バスケット評論のBリーグ・京都ハンナリーズ松井啓十郎(34)が解説する。

 NBAのシーズン再開に向けたスケジュールが固まりました。7月30日から試合が始まるのに先駆けて、同9日からはキャンプが始まります。新型コロナウイルスの感染対策ということで、試合や練習、宿泊もすべてフロリダのウォルト・ディズニーの施設内となりますが、これが家族愛の強い米国の選手たちにどんな影響を与えるかが気になるところです。

 NBAでは通常のシーズンでも、アウェーの試合が続くと1~2週間ぐらいは自宅に帰れないことはありますが、今回は10月中旬のファイナルまで勝ち進めば約3か月も“遠征”が続くことになります。さらに最初のうちは、家族が現地入りすることも制限されるようです。NBAでは若くて結婚していなくても「パートナー」との間に子供がいる選手もいます。家族に会えない期間が長くなると、ホームシックになるかもしれません。

 プレーオフが始まり、敗退したチームがいなくなって滞在する人数が減ってくると、家族を呼ぶことが許可されるようですが、その場合も「ホームの試合前は奥さん手作りの〇〇を食べる」というようなルーティンがどこまでできるかわからないですから、影響を受ける選手もいるかもしれませんね。

 一方で、各チームがツーウエー契約の選手をオーランドに帯同できるようになったのは、渡辺選手にとっては大きなチャンスだと言えます。新型コロナウイルス対策ということで、行動は常に一緒になることが予想されます。そうなればトップの選手と練習することができます。

 また、通常のホームの試合や練習だと選手は終わった後には自宅に帰りますが、今回は皆、同じホテルに戻ることになります。そこで空いた時間で、普段はなかなか話すことのできないスター選手とコミュニケーションを取ることができれば、すごく大きいことだと思います。オーランドに行くことに難色を示して、シーズンが再開しても現地に来ない選手も出てくるかもしれません。そうなれば渡辺選手が出場できるチャンスは広がります。

 いずれにしても、今まで誰も経験したことがないことを経験できるのは貴重で、今後への糧にしてほしいものです。

 ☆まつい・けいじゅうろう 1985年10月16日生まれ。東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、6年時にはイベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦した。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、今季から京都に加入。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいために使い始めた。188センチ、83キロ。