【NBA】中断明けに分かる一流選手とそうでない選手の差

2020年05月18日 16時40分

レブロンが全米の高校生にエール(ロイター)

【KJ松井のCatch&Shoot(17)】3月からレギュラーシーズンが中断している米プロバスケットNBAは、5月に入って一部のチームで練習施設の利用を許可した。本格的なシーズン再開の時期は未定だが、徐々に活動を始めている。前代未聞のシーズン途中での長期中断は選手たちにどんな影響を与えるのか。本紙バスケット評論の京都ハンナリーズ、松井啓十郎(34)が解説する。

 まだ個人練習に限られ、ゲーム形式の練習はできないとはいえ、やはりチームの施設でやれるというのはいろいろな意味で全然違うと思います。

 自宅にリングがあってシュートを打てるような環境の選手は少ないでしょうし、リバウンドしてくれる人がいたり、スタッフにハッパをかけてもらえると「練習しているんだ!」という気持ちになれますからね。

 シーズン再開がいつになるのかはまだわかりませんが、いつものシーズン前と違って十分なトレーニングやチーム練習もできていません。そのトレーニングも「本当に再開するんだろうか?」という難しい気持ちでやっていたのでしょうから、ケガにだけは気をつける必要があります。

 シーズンが再開しても、無観客での試合となるのでしょう。僕もBリーグが中断して、一度再開した時は無観客でのプレーでしたが、そこでいかに集中力を持てるかが大事になってきます。

 レブロン(ジェームズ=35、レイカーズ)が中断当初に「無観客でやるなら試合に出ない」というようなことを言っていましたが、そのころと今では状況が違っていますから「プレーを生で見ることのできないファンに楽しみを与えられる」との考えに変わっているはずです。

 とはいえ、満員のファンの中でやりたい、というのが本音でしょうから、気持ちをどう持っていくかでしょうね。

 こうした難しい状況でしっかり準備できるのが「一流」なのだと思います。練習ができない中でもビデオを見て研究したりすることで「うまくなって戻ってきた」と言われるのか、練習できなかったからコンディションが悪いと言い訳にしてしまう選手とで分かれるかもしれません。

 注目の八村(塁=22、ウィザーズ)選手は真面目ですから、しっかりコンディションを整えて戻ってくるはずです。

 ですが、ルーキーシーズンで試合勘がなくなってしまったことがどう影響するかですね。練習でシュートを1000本打つのと、試合をやるのとではやはり違いますから。

 82試合のレギュラーシーズンは残り20試合を切って、終盤の面白い時期。ここに準備不足で臨むという誰も経験したことのない状況です。ウィザーズはプレーオフ(各地区8位まで)の可能性がある東地区9位なので、八村選手の活躍に期待したいものです。

 ☆まつい・けいじゅうろう 1985年10月16日生まれ。東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、6年時にはイベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦した。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、今季から京都に加入。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいために使い始めた。188センチ、83キロ。