【NBA】馬場雄大がNBAに上がるために必要なこと

2020年03月25日 11時00分

馬場雄大(ロイター=USA TODAY Sports)

【KJ松井のCatch&Shoot(10)】今季、Bリーグのアルバルク東京からNBA下部Gリーグのテキサス・レジェンズに移籍した馬場雄大(24)が、確実にプレータイムを伸ばしている。この成長は日本代表にとっても頼もしい限りだが、さらにステップアップしてNBAでプレーできるようになるためには何が必要なのか。本紙バスケットボール評論のBリーグ・京都ハンナリーズ、松井啓十郎(34)が解説する。

 シーズン最初のころはプレータイムが少なくて、なかなかボールも回ってこなかった馬場選手ですが、練習などでコミュニケーションを取ることによって出場機会が増え、ピック&ロール(攻撃時、ボールを持つ選手を守っている選手に対して攻撃側の選手が壁となって進路を妨げ、ここから展開するプレー)でチャンスをつくってもらった時にいい場所にいて、スリーポイントを打つことも多くなってきました。

 プロは試合での結果がすべて。練習でいくらシュートが入っても、試合で入らなかったらパスを回してもらえません。この辺りは確実に成長しているのを感じます。

 もともとディフェンスが良くてスピードのある選手でしたが、スリーポイントシュートが加わったのは大きいですね。Bリーグで対戦したこともありますが、それほどスリーポイントシュートが入る選手という感じではありませんでした。

 インサイドにドライブされるぐらいなら外から打たせておけばというイメージで、スリーポイントを1試合に1~2本決められるならいいという感じだったのですが、4本も5本も決めてくるとなると別。やはり一度に3点入れられるのはダメージが大きいですから。

 今はチームメートにチャンスをつくってもらっていますが、これを自分でクリエートしてチャンスをつくれるようになることが今後の課題ですね。

 さらに持ち味のディフェンスで、マークされた選手が平均点よりも得点力が下がるとかになれば、プレータイムが伸びてスタメンのチャンスもあるかもしれません。

 そうなれば、来季は何らかの形でNBAから声がかかる可能性も出てきます。日本代表にとっても大きなプラスになることは間違いありません。

 NBAに上がるために欠かせないのは「魅せるプレー」がいかにできるか。

 速攻でダンクが期待される場面でレイアップしてもお客さんは盛り上がりません。そこでしっかりダンクしていることは、見ていてうれしく思います。

 次のステップとしては相手がブロックにくる上からやるとか、「一つ上のダンク」をしてくれるようになってほしいですね。

 複数の選手が新型コロナウイルスに感染したことに伴ってシーズンを中断しているNBAと同様に、下部組織のGリーグもシーズンを中断している。

 本来のスケジュールは今月末までのレギュラーシーズンに続き、4月中旬までプレーオフが予定されていたが、米スポーツ専門局「ESPN」などは、シーズンを再開せずにこのまま打ち切りとなる可能性を報じた。

 理由としてはチーム専用のチャーター機で移動するNBAと違い、Gリーグは民間機を利用するために感染リスクが高いことや、NBAの経済的負担を減らすことが挙げられている。

 ☆まつい・けいじゅうろう 1985年10月16日生まれ。東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、6年時にはイベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦した。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、今季から京都に加入。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいために使い始めた。188センチ、83キロ。