【NBA】グリズリーズ・渡辺 レイカーズから金星!!数字には表れない献身プレー

2020年03月03日 16時40分

渡辺(右)はクーズマ(中)をかわしてシュート(ロイター=USA TODAY Sports)

【KJ松井のCatch&Shoot】米プロバスケットボールNBAで2季目の渡辺雄太(25)が奮闘を続けている。所属のメンフィス・グリズリーズは2月29日(日本時間1日)に西地区首位のロサンゼルス・レイカーズを105―88で下す金星を挙げた。渡辺は12分36秒出場して3得点、2リバウンドを記録。数字だけ見ると物足りなく映るが、本紙バスケット評論のBリーグ・京都ハンナリーズ、松井啓十郎(34)は意外な高評価を与えた。

 グリズリーズは故障者が多いこともあり、レイカーズ戦での渡辺選手は20―17とリードした第1クオーター(Q)の残り2分56秒で早くも出番が回ってきました。

 この直後、カイル・クーズマ(24)のドライブに対してファウルしてしまいます。これをやると「こいつは俺についてこれないな」と相手に思わせ、チームメートにも「あいつじゃ守り切れないからフォローしないと」と負担を強いることにもなります。

 ですが、次のプレーでは逆にクーズマのショットをブロックしました。ここで簡単に得点されたり、ファウルしていたらベンチに下げられた可能性もあります。西地区最強チームのレギュラークラスを相手にきっちり守って、速攻につなげたプレーは評価に値します。このようにレイカーズ戦での渡辺選手は“メイン”の仕事は他にやらせて「ダーティーワーク」とでもいうような地味で基礎的なプレーを献身的にしていました。

 さらにレイカーズ戦で目立っていたのは「カッティング」です。守備でボールに集中している時にインサイドに切れ込んでいくプレーをすると、相手は簡単にシュートを打たれないように反応します。ここでボールを受けて得点するのが最初のオプションですが、シュートを打てなくても味方にパスをさばいたり、相手の選手を引きつけることで、フリーになった味方がシュートを打つという選択肢が生まれます。

 ボールにからめなくてもインサイドにいればオフェンスリバウンドを取れる確率も上がります。実際にリバウンドをそのままタップして(ボールをはたいて)得点した場面がありましたね。

 グリズリーズは現在西地区8位(29勝31敗)なので、プレーオフに進出(東西各8チーム)した場合はかなりの確率でレイカーズと対戦することになります。これを見据えた上でも大きい勝利。その中で渡辺選手も「セカンドユニット」として、しっかり仕事をしたのは意味のあることだったと思います。

 ☆まつい・けいじゅうろう 1985年10月16日、東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、6年時にはイベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦した。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、今季から京都に加入。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいために使い始めた。188センチ、83キロ。