【NBA】復帰戦の八村は100% KJ松井が査定

2020年02月05日 16時40分

八村(左)としては申し分ない復帰戦となった(ロイター=USA TODAY Sports)

 大型ルーキーに復活の太鼓判だ。米プロバスケットボールNBAで、ワシントン・ウィザーズの八村塁(21)が本拠地のウォリアーズ戦(3日=日本時間4日)で、鼠径部を痛めた昨年12月16日以来、24試合ぶりに復帰した。先発で25分52秒プレーして11得点、8リバウンドを挙げたが、本紙バスケット評論のBリーグ京都ハンナリーズ・松井啓十郎(34)が緊急査定。復帰戦でスタメン出場した「意味」と今後の「課題」を指摘した。

 八村選手が待望の復帰を果たしました。故障明けということで、控えから短いプレー時間になるのではと思っていた方がいるかもしれませんが、ケガをするまでは開幕から25試合すべてにスタメンで出場していました。

 ですから、ここで「控え」からやり直すよりも、チームからの「君はレギュラー」という意味が込められたこの日のスタメンだったと思います。決して予想外ではないのです。

 試合では開始15秒に、ブラインド(相手選手の死角)からインサイドに切れ込んでボールをもらい、体の向きを変えながら打つ「フェードアウェー」でチームの初得点を決めました。このシュート動作を見て「ケガする前と同じ、100%の動きができている」と思うことができました。

 5分過ぎには相手選手の上から、ダンクしようとするシーンもありました。これは失敗となりましたが、体の接触も怖がっていない証拠。もともと得意なミドルレンジ(中距離)のシュートも積極的に打っていましたし、リバウンドを取った後にそのまま自分で速攻に持っていくのもケガをする前と同じでした。

 このスピードは相手チームにとっては脅威。さらに自分でシュートにいくと見せかけて、コーナーでフリーだったブラッドリー・ビール(26)にパスをしたプレーは、1か月半のブランクがあってもチームメートとの“合わせ”ができることを証明しました。故障明けということで、まだプレー時間に制限がつく状態が続くと思います。それでもウォリアーズ戦で20分の出場予定だったのが、26分近くになったにもかかわらず「まだできる」と言ったそうです。

 プレー面での課題としては、ウォリアーズ戦でディフェンスのいいドレイモンド・グリーン(29)にマークされたこともありますが、自分でプレーメークしようとした時にミスしているのが目立ちました。相手チームは得点源のビールを徹底マークしてきますから、そこで自分でもチャンスをつくれるプレーができるようになっていきたいです。

 また、ウォリアーズ戦で1本も打たなかったスリーポイントシュートの精度を上げること。ゴール下のプレーで確実に得点できるか、ファウルをもらえるようになりたいですね。これらの課題も、故障前と同じことですが。

 今後の試合でも問題がなければ徐々にプレータイムを延ばしていって、世界選抜の一員として出場が決まっている14日(日本時間15日)の「ライジング・スターズ」(シカゴ)に向けて調子を上げていくことが目標になります。NBA入り2年目以内の選手による米国選抜対世界選抜の球宴メンバーに選ばれるのは日本人で初めての快挙ですから、世界に印象づけるプレーをしてほしいですね。