“NBAレジェンド”コービー氏衝撃悲報…夢半ばにして無念

2020年01月27日 19時00分

事故死したコービー・ブライアント氏(ロイター)

 NBA(米プロバスケットボール)の元スーパースター、コービー・ブライアント氏(41)がヘリコプターの墜落事故で死亡したと26日、米メディアが報じた。米ロサンゼルス近郊で墜落、炎上したヘリの乗客・乗員全員が死亡。その中にコービー氏と娘がいた。2016年に引退するまでNBAのロサンゼルス・レイカーズで約20年間、中心選手として活躍。五輪でも2大会で金メダルを獲得するなど、まさにバスケットボールの象徴的存在だった。訃報は日本にも伝わり、衝撃が広がっている。

 日本に訃報が伝わった27日朝、「嘘だろ」「残念」「悲しすぎる」などと日本のファンが次々とツイッターで驚きと悲しみの声を発した。

 海外通信社が配信した現場写真に写された、白煙を上げる機体の付近で救助隊員が活動する様子が生々しい。

 米メディアの報道によると、事故が起きたのは26日午前10時ごろ。ロス繁華街から北西に50キロ近く離れたカルバサスの丘陵に小型のプライベートヘリが墜落し、パイロットと乗客の計5人全員が死亡した。コービー氏もその一人だった。次女ギアーナさん(13)も同乗していた。

 ABCテレビ系のニュースサイトは、「低空飛行の飛行機かヘリコプターのような音がした」という現場近くの住民の証言を報じた。「霧が濃くて何も見えなかった」とも。その後、バチバチする音が聞こえ、轟音も耳に入った。やがて霧が晴れると、丘陵から白煙がたちのぼる光景が目に入ったという。

 同サイトによると、コービー氏はロス南部で成人後の多くの時期を過ごし、悪名高い南カリフォルニアの道路渋滞を避けるため、しばしばヘリコプターを使用していた。現役時代は試合や練習に出かける際にも乗り、引退した16年に100億円規模の投資ファンドを設立後も練習は続け、ヘリを使っていたという。

 まさかの悲報に、1300万人以上のフォロワーがいるインスタグラムには「RIP」(安らかに眠れ)のメッセージが続々と寄せられた。5日ほど前には「Nо persоn has the right tо rain оn yоur dreams」(いかなる者もあなたの夢に水をさす権利はないとの意味)という米公民権運動の指導者、マーチン・ルーサー・キング牧師の言葉を投稿。41歳、まさに夢半ばにしての急死は何とも無念だったに違いない。

 マイケル・ジョーダンやマジック・ジョンソンらレジェンドとともに、NBAを象徴する存在だったコービー氏。ペンシルベニア州フィラデルフィア出身で、大学を経ずにロサンゼルスを拠点とするレイカーズへ。1996年から2016年に引退するまで同チーム一筋でプレー。シャキール・オニールらとチームを支え、5回のNBAチャンピオンに導いた。五輪では08年北京、12年ロンドンの両大会で米国の金メダルに貢献している。

 個人では得点王に2度輝き、08年には最優秀選手(MVP)に。通算3万3643得点は、現在レイカーズでプレーするレブロン・ジェームズに抜かれるまで歴代3位だった(最多は3万8387点のカリーム・アブドゥルジャバー)。

 父のジョー・ブライアント氏も元NBA選手で、旧bjリーグの東京などで監督を務めた。コービーの名は同氏が好んだ神戸牛から名づけられた。

 プライベートでは女性関係で警察沙汰のトラブルを起こすなど、悪ガキ的なイメージもあった。18年9月には、地元カリフォルニアで起きた交通事故でドライバーを助けたことが報じられ、話題になった。今度は自身が見舞われた空のアクシデントが、世界中を悲しませた。

【悲しみに包まれたグラミー賞】くしくもこの日、コービー氏がプレーしたレイカーズの地元ロサンゼルスは、米音楽界最高の栄誉とされるグラミー賞の発表・授賞式の日を迎えた。会場のステープルズ・センターはレイカーズのホームアリーナとしても知られる。世界に注目される音楽の祭典の日、ロスは悲しみにも包まれた。

【H・フォードは不時着】コービー氏は乗客として事故に巻き込まれたとみられるが、自ら航空機やヘリを操縦するセレブもいる。米人気俳優ハリソン・フォードは15年、第2次世界大戦中の米軍訓練用戦闘機に乗り、米カリフォルニア州のゴルフ場に不時着する事故を起こした。当時「真っ逆さまに墜落するかのように落ちていた」との目撃談も報じられた。重傷を負うも命に別条はなかったが、72歳の危機一髪劇は一時、ファンに衝撃を走らせた。