【バスケット】海外でプレーする3人のキーマン 八村&渡辺&馬場

2020年01月10日 11時00分

欠場が続く八村(ロイター=USA TODAY Sports)

【KJ松井のCatch&Shoot(1)】今夏の東京五輪では、日本の男子バスケットが44年ぶりの本戦出場を果たす。ここで結果を残すカギを握るのが、米国でプレーする八村塁(21=ウィザーズ)、渡辺雄太(25=グリズリーズ)とNBA下部のGリーグ、テキサス・レジェンズに所属する馬場雄大(24)の3人だ。京都ハンナリーズの松井啓十郎(34)による本紙バスケット評論は今年から「KJ松井のCatch&Shoot」として装いも新たに、見どころや注目ポイントを紹介します。

◇八村評◇万全な状態で戻ってきてほしい

 東スポ読者の皆さん、明けましておめでとうございます。

 今年はいよいよ東京五輪ですが、やはり気になるのは、昨年12月に鼠径部を負傷して以来欠場が続く八村選手が手術を受けたことでしょう。

 どの程度の手術なのかはわかりませんが、年明けにウィザーズの試合に来た際も患部をかばうような歩き方をしていました。2週間後に再検査とのことですが、まずはしっかり歩けるようになり、そこからジョグなど軽い動きができるかチェックして、フィジカルや実戦的な練習となるでしょう。

 欠場している間は試合を見て「自分だったらこうプレーをする」といったイメージをして、復帰した時には戦術をしっかり理解しているようにすることが重要です。

 ウィザーズは監督やGMが八村選手の自宅を訪れ「十数年NBAでプレーしていく中で、数十試合休むのは大した問題じゃない」と話したそうです。ここまでするのは「焦らずに治してほしい」ということですが、これだけ期待されて復帰した時にチームにフィットできないと評価を下げてしまいかねません。今回のケガは、自分の体をコントロールできない動きをしたことが原因ではなく、完全な“もらい事故”なので、しっかり治せば再発することはないはずです。
 再びコートに立つ時は、すべてが万全な状態で戻ってきてほしいですね。

◇渡辺評◇エアボールしているようでは…

 渡辺選手は12月14日のウィザーズ戦以来、グリズリーズの試合でメンバー入りしていません。

 昨年に続き、Gリーグのハッスルから年間45日までグリズリーズに昇格できる「ツーウエー契約」の渡辺選手はこの試合、八村選手との「日本人対決」ということで出場機会を得ましたが、最初のシュートがリングに当たらない「エアボール」になってしまいました。

 実績のあるベテランならともかく、そうではない選手がエアボールをしては「あいつに打たせるなら俺が打つ」と思われ、二度とパスしてもらえなくなります。厳しいですが、それがNBA。ハッスルでは今季、平均30分を超えるプレータイムを記録していますが、NBAとは別物です。

 とはいえ昨季はグリズリーズで出場した15試合のうち12試合が年明け以降。シーズン後半になるとケガ人が増えてお呼びがかかる機会もあると思います。次にグリズリーズに昇格した際は、チャンスを絶対にモノにする心意気でプレーしてほしいです。

◇馬場評◇プレー時間増やし経験を積むべし

 馬場選手の課題は、プレー時間を少しでも増やして経験を積むこと。シーズン序盤の試合では10分前後だったのが、最近では20分を超えるようになってきました。その中で自分の“色”を出すようなプレー。サマーリーグで見せた、スチールからそのままダンク、というプレーを見せてほしいですね。

 馬場と渡辺の両選手のレベルアップは五輪での成績に直結するだけに、さらなる頑張りを期待しています。

<京都ハンナリーズ情報>松井が所属する京都は11~12月にかけて13連敗を記録してしまったが、年末年始の三遠と名古屋戦で4連勝した。今週は天皇杯があるため次の試合は15日にアウェーでの島根戦となる。

☆まつい・けいじゅうろう=1985年10月16日、東京都出身。バルセロナ五輪の「ドリームチーム」を見た父親の勧めで小学1年からバスケットを始め、6年時にはイベントでマイケル・ジョーダンと1対1で対戦した。高校から米国に渡り、コロンビア大学では日本人男子で初めてNCAA1部でプレー。卒業後は帰国し、今季から京都に加入。3点シュート成功率は現在日本人でトップ。ニックネームの「KJ」は、米国で「けいじゅうろう」を覚えてもらいにくいため使い始めた。188センチ、83キロ。