【バスケW杯】米国戦大敗 本紙解説「KJ」松井が見た八村4得点の意味

2019年09月06日 16時30分

八村(左)バーンズの徹底マークを受けた(ロイター)

【中国・上海5日発】バスケットボール男子のW杯1次リーグE組で世界ランキング48位の日本は同1位の米国に45―98と大敗し、3連敗を喫した。NBAウィザーズ入りしたエースの八村塁(21)は、徹底マークを受けてわずか4得点。全員がNBAレギュラーの最強軍団の“壁”にはね返された格好だが、本紙バスケット解説を務めるBリーグ京都ハンナリーズの「KJ」松井啓十郎(33)の目にはどう映ったのか?

 これがNBAのトップレベルの実力だった。八村はキングスに所属するハリソン・バーンズ(27)から厳しいマークを受けた。第1クオーター(Q)の開始2分すぎに最初のシュートを放ったものの、これがリングにも触らない「エアボール」となった。

 前半はまさかの無得点。第3Qの4分38秒に豪快なワンハンドダンクを叩き込み、直後にもジャンプショットを決めるが、成功させたのはこの2回のみ。24分4秒の出場でシュートは8本しか打てず、わずか4得点に終わった。八村は「攻撃も守備も、しっかりやっていかないといけないと自覚できた」と悔しさをこらえて口にした。

 この日の八村について松井は「いつものポジションでボールをもらえなかった」。八村だけではなく、パスを供給するガード陣も経験したことのないプレッシャーを受けたことで、得意な位置でプレーできなかったと指摘する。

 本紙4日発行で松井は「(米国は)シーズン前にガツンとやっておこう、という気持ちでくるはず」と注目新人の八村にNBA軍団の“洗礼”が待っていると話していたが、まさにその分析通りの結果に。とはいえ、収穫がなかったわけではない。来月23日に開幕するNBAのレギュラーシーズンに向けて「一番いい選手にマッチアップ(1対1で守られる)されたことで、高い壁を知ることができた」(松井)。

 この日は完璧に抑え込まれたが、松井は「もうちょっとできると思うし、やれる力はあると思います」とした上で「このすごい世界で結果を出していくために、これから何を成長させていかないといけないかがわかったでしょう」と貴重な対戦経験を今後への糧にすることを期待する。

 また27分33秒の出場で9得点だった渡辺雄太(24=グリズリーズ)は「ドライブからのフローター(浮き球のシュート)とか、リングに向かっていくいいプレーが見られたのが良かった」と評価した。基本的に下部リーグでプレーして45日までNBAに昇格できるツーウエー契約だけに「(試合)終了後にディフェンスの強度やシュートの精度を口にしていましたが、上に行く(本契約を勝ち取る)ために何が必要か、わかったと思います」。渡辺もこの日の屈辱をばねにして、NBAでのプレーにつなげるしかない。