【バスケW杯】5日米国戦は“消化試合”だが…NBAの洗礼八村潰しが待つ

2019年09月04日 16時30分

八村(右)は初戦に続きこの日も厳しいマークを受けた(ロイター)

【中国・上海3日発】バスケットボール男子のW杯1次リーグ(L)E組で、世界ランキング48位の日本は同24位のチェコに76―89で敗れて2連敗。同組の米国がトルコに勝利したため1次L敗退が決まり、順位決定リーグに回ることになった。5日の1次L最終戦では世界最強の米国との対戦が控えるが、この試合は八村塁(21=ウィザーズ)と渡辺雄太(24=グリズリーズ)の2人にとっては今季のNBAでどれだけ活躍できるかを占う重要な試合となる。

 日本は開始14秒に八村のフリースローで先制し、第1クオーター(Q)は18―18の同点。だがこの日は3点シュートを4本しか決められず、成功率も31%で、11本(同43%)も決められたチェコに大きく差をつけられた。

 これについて本紙バスケット解説のBリーグ京都ハンナリーズの「KJ」松井啓十郎(33)は「現代バスケットでは3点シュートの影響力が大きいけど『早く打たなきゃ』と気持ちよく打てていなかった」と指摘した。8割は決めたいフリースローも18本中、8本で成功率は44%。松井は「これが9割決まっていれば1桁差。さらに3点シュートがもう少し入っていれば勝てていた試合だと思います」とみる。

 2連敗で1次L敗退が決まり、米国戦は“消化試合”となった。しかし、八村と渡辺には来月のNBA開幕に向けて非常に重要な一戦になる。八村は初戦のトルコ戦(1日)、チェコ戦ともに激しいダブルチーム(2人がかりで守備すること)をされたが「米国は絶対にしてこない」(松井)。

 それはなぜか。「米国は全員がNBAのレギュラー。八村はドラフト1巡目指名とはいえ、まだ何の実績もないルーキーです。その選手にダブルチームをするのは彼らのプライドが許さない」。さらには「シーズン前にガツンとやっておこう、という気持ちでくるはず」と、注目ルーキーへの“洗礼”が待っているという。そうした状況でどれだけのプレーができるかが、NBAに向けての評価や自信につながるだけに、八村も「気持ちの部分では絶対負けないように」と気合が入る。

 渡辺も米国戦のプレーぶりが「NBAが主戦場となるか。昨季と同じようになるか」(松井)と今後に影響を与えることになる。昨季は基本的に下部リーグでプレーして45日まで昇格できる「ツーウエー契約」で、NBAでの出場は15試合。これを増やして「本契約」を勝ち取るきっかけになるようなプレーをしたいところだ。

 もちろん、他のメンバーにとっても「米国とガチンコ勝負できるのは一生に一度だと思います」(松井)と大事な試合だ。実力差がありすぎて強化試合を組んでもらえる相手ではなく、来年の東京五輪でもランキング最上位と開催国が別のグループになる可能性が高い。

 その貴重な機会に松井が期待するのは「全員が『ハイライト』を一つつくる。例えば(209センチの)竹内譲次(A東京)が(213センチの)ブルック・ロペス(NBAバックス)の上からダンク。そんなプレーをしてほしいです」。東京五輪に少しでもつながるプレーができるか。