右手骨折で全治2か月 富樫W杯欠場の痛手

2019年07月25日 16時30分

 プロバスケットボール男子Bリーグ・千葉は24日、所属する日本代表PGの富樫勇樹(25)が右手第4中手骨骨折で全治2か月と診断されたと発表した。6月にBリーグ初の「1億円プレーヤー」となった富樫は8月31日開幕のW杯(中国)で、八村塁(21=ウィザーズ)と渡辺雄太(24=グリズリーズ)のNBA勢とどんな連係プレーを見せるか期待されたが、来年の東京五輪本番までお預けになる可能性が浮上。日本の司令塔骨折の影響を追った。

 富樫が負傷したのは都内で行われている日本代表合宿初日(20日)の練習中で、23日に正式な診断を受けた。東京五輪開幕までちょうど1年となった24日、取材に応じた日本代表のフリオ・ラマス監督(55)は「代えのいない存在だから、とても悲しいニュース。W杯に行けない心情を思うとこちらも悲しいが、今は手術、リハビリをして治すことが最優先」と話した。

 ラマス監督が言う通りに「手術」となるとW杯出場はまず不可能で、10月開幕のBリーグでの復帰を目指すことになる。富樫もこの日、自身のツイッターを更新し「代表練習でケガをしてしまい、W杯に出場することができなくなりました」「初めての手術はめちゃくちゃ怖いです」と投稿。現状では手術する方向で、W杯には出場できないことを明らかにした。

 これによる影響は小さくない。来年の東京五輪を見据えると、司令塔の富樫が八村や渡辺のNBA勢と連係を深めるのは急務だったからだ。実際、今回の代表合宿でも5月にBリーグが終了した後のオフ明けとあって、開始当初は選手にミスが目立っていたという。国内組同士でもこうした状況では、日本代表に合流するのが昨年9月以来で、この間に確実にレベルアップした八村&渡辺のNBAコンビとはよりコミュニケーションを深める必要があった。

 しかも八村と渡辺はNBAの規定で、代表として活動できる期間が「28日まで」と定められている。W杯後は当然NBAのシーズンに専念する。このため富樫がこのままW杯欠場となれば、次に一緒にプレーする機会は1年後の東京五輪直前となり、連係面に大きな不安を残すことになるのだ。

 一方でW杯のベンチ入りメンバー12人は事前に登録した24人の大枠から試合ごとに前日に届け出るシステムで、入れ替えは随時可能。それだけに富樫が手術後に驚異的な回復を見せれば、大会途中からの「隠し玉」的な起用もできなくはない。

 とはいえ、利き手のケガで無理を押して出場し、シュートやドリブルの繊細なタッチに影響が出るようなことになれば本末転倒。やはり治療に専念することがベストだが、1年後の東京五輪に向けても痛い司令塔離脱となりそうだ。