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高校球史に残るミス「菅野振り逃げ3ラン」の“戦犯”小田太平捕手が真相告白


小田は今も捕手として野球を続けている

【気になるアノ人を追跡調査!野球探偵の備忘録(52)】今春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンの投打の軸となったのは、巨人・菅野智之投手(28)とDeNA・筒香嘉智外野手(26)だった。そんな日本球界のエースと4番が、2007年夏の神奈川大会準決勝で激突。東海大相模VS横浜という黄金カードに、満員の横浜スタジアムは沸きに沸いたが、試合は意外な結末を迎えた。あの時、勝敗を左右したのは…。横浜・小田太平捕手(26)が10年の沈黙を破り、事件の真相を明かした。

「人生で一番の大恥をかいた試合。次の日は新聞の1面にまでなっちゃって。今だから言えますけど、あれが甲子園じゃなくて本当に良かった」

 シニア時代の監督のツテで名門・横浜高校に進学した小田は、入学早々代打で結果を残し、その日は1年生ながらスタメンマスクをかぶっていた。4番には同じく1年生の筒香。宿敵・東海大相模のエースには菅野というビッグネームが君臨していた。

「菅野さんはすでに神奈川では名前が知られていた。原監督のおいっ子で、すごいピッチャーがいると。1年生だった僕からしたら、今まで見たこともないレベルの好投手。4タコだったのはまあ仕方ないとして、それだけならまだ良かったんですけどね」

 4回、それまで両軍無得点で進んでいた試合が動く。東海大相模が3点を先制し、なおも二死一、三塁。ここで投手の菅野に打席が回る。カウント2―2からショートバウンドのスライダーを捕球した小田は、バットを出した菅野のスイングコールを確認。そのままサードの筒香にボールを渡し、チェンジと思い込んでベンチに下がった。

 だが小田の捕球はワンバウンドだったため正確な捕球とみなされず「振り逃げ」が成立するケース。本来であれば打者の菅野にタッチするか一塁送球でアウトにしなければならない場面にもかかわらず、小田はその動作を怠ってしまった。一方、一度はベンチに戻ろうとした菅野は東海大相模・門馬監督の指示に気づき、気まずそうに塁を周回。すでにベンチに戻っていた横浜ナインはどうすることもできない。打者走者の菅野を含めた3人が生還し、球場が騒然とするなか「振り逃げ3ラン」が成立。東海大相模に3点の得点が認められた。

「ルールはもちろん頭に入っていました。ただ、初めての横浜スタジアムで大観衆に圧倒されてしまって、頭が真っ白になっていた。“やっちまった”と思ったときには遅かった」

 もちろん判定は覆らず。横浜もその裏3点を返すなど奮闘したが、このプレーでの3失点が重くのしかかり、4―6で終戦となった。伝統の一戦で“戦犯”となってしまった小田だが、意外にも先輩や監督から責められることは一切なかったという。

「『俺がこいつを起用したのが悪かった』と小倉部長がかばってくれたんです。先輩たちは『やっと野球が終わったから、遊ぶぞ~』という感じであっけらかんとしていて。僕に気を使ってくれたんだと思います。あれでだいぶ救われました。夏の大会が終わって帰省していたときには渡辺監督が『誰だってミスはあるんだから、ここから挽回していこう。周りから何か言われても、堂々と胸張っていろ』と電話をくれました」

 周囲の配慮にも助けられ、思い悩むようなこともなかったという。

 翌年、2年生になった小田と筒香は春夏連続で甲子園に出場。夏は全国4強に進出した。このころから複数のスカウトが筒香をマークしていたが、一部は小田にも熱視線を注いでいたという。

「小倉部長が教えてくれたんです。『お前のことも見に来てるぞ』って。僕なんかそれだけでもう有頂天になってましたね。そしたら最後の夏を前に、筒香が『2人で引退までのこの期間、全力で頑張ってみないか。一緒にプロ行こうぜ』って言ってきたんです。『普通にサラリーマンになるより、今頑張ってプロに行くほうが絶対いいから』って。すごい大人なやつだなって思いましたね」

 迎えた3年の夏には筒香を差し置き4番に小田、3番筒香、5番には当時1年生の現日本ハム・近藤健介が入り強力なクリーンアップを組んだが、準々決勝で横浜隼人に惜敗を喫した。最後の夏に結果を残せなかった小田はプロ志望届提出を見送り、大学進学を選択。大学では故障に泣き、今ではプロに未練もないと言うが、地元静岡の社会人チームで現在もプレーを続けている。

「あれだけのミスをしたからこそ、もう怖いものはないですし、今は野球が楽しくて仕方ないですね。僕が言っちゃうのもなんですが、あれから横浜は絶対に凡ミスをしないチームになったんですよ(笑い)」

 神奈川の高校野球史に残る“伝説のミス”から10年。スターを差し置き“主役”となってしまった男は、そう言って誇らしげにはにかんだ。

【プロフィル】おだ・たいへい 1991年11月2日生まれ、静岡県磐田市出身。小学1年生のとき、福田本町少年野球団で捕手として野球を始める。中学では浜松シニアに所属。横浜高進学後、1年夏からレギュラー。現DeNA筒香嘉智とともに2年春、2年夏と2度甲子園に出場し、2年夏は全国4強。拓大では1年春からDH、3年春から捕手として出場。大学卒業後は湘南信用金庫軟式野球部でプレーするも、6か月で退部し浜松開誠館のコーチに赴任。1年間指導者の経験を積み、2016年から山岸運送に入社、同社の山岸ロジスターズでプレーを続ける。175センチ、85キロ。右投げ右打ち。

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