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清宮「意中球団」以外なら入団拒否 早大入学、浪人→米留学も視野に


会見では表情を少し曇らせる場面もあった清宮

 高校野球で歴代最多の通算111本塁打を放った早実の“怪物スラッガー”清宮幸太郎内野手(3年)が22日、東京・国分寺市内の同校で会見し、プロ志望届の提出を表明した。10月26日に行われるドラフト会議の超目玉。史上最多の9球団以上の競合が予想されるが「12球団OKか」との問いには言葉を濁す場面もあった。指名球団によっては入団を拒否するケースもあるのか。早実と早大、清宮家にも近い関係者が内情を明かした。

「私、清宮幸太郎はプロ野球志望届を提出することに決めました。野球に関しては目の前の目標や手の届く夢をかなえることに幸せを感じてきました。小さいころは試合に出れる喜び、ライバルとの対決に心が躍り、負ける悔しさを学ぶ普通の野球少年でした。しかし、年を重ねるごとにひとつずつ自分のステージが上がっていくことを実感し、ここ早実野球部の3年間で次の大舞台で挑戦するべきだという確信に至りました。プロの世界の厳しさは十分理解しているつもりですが、より高いレベルに身を置き、鍛錬し、努力することで、目の前の目標を一つひとつクリアしていきたいと思っています」

 清宮は自らの決断を確認するようにゆっくりと話した。決め手については「昔からの夢でもありましたし、より高いレベルで野球をやりたかったので。野球に集中できる環境を選びたいということでプロを選びました」と自らの意志であることを強調。「自分の夢はメジャーで活躍することだけど、プロの世界は厳しいので簡単には口にできないと思っている。それでも小さいころからの憧れ。一つひとつ目の前のことをクリアしていくことで、夢につながっていくという確信がある」とあらためて将来的なメジャー挑戦の意志を明言した。

 終始はっきりとした口調で会見に応じていた清宮だが「12球団OKか」という質問が飛ぶと「自分を厳しく指導してくれて、成長させてくれる球団に行きたい。志望届を出してからお話をできるということなので、その辺はしっかりやっていければなと思います。12球団の話を聞いてから? それはこれから…まだちょっとわからないです」と言葉を濁した。

 今後、各球団は調査書を送り、面談を重ねて入団の意志を判断していくことになるが、仮に意中の球団以外が交渉権を獲得した場合の入団拒否はあり得るのか。早実と早大、清宮家にも関係の深い、ある関係者はこう語る。「すでにそういう(ケースの)話はしているだろ。将来的にはアメリカでやりたいと言ってるし、本人にも行きたいチームはあるはず。一番はいい指導者との出会い。それと大谷のような4、5年でのメジャー挑戦の確約。あの親父のことだから、巨人だろうが、どこだろうが、それを条件にするはず。そうじゃなければ入らないとね。今回、プロ志望届の提出は明らかにしたわけだけど(確実にプロに進むかは)まだわからないと思う。(球団によっては)そういうふう(入団拒否)になるかもしれない」

 別の早実―早大OBは「早稲田は基本的にプロ志望届を出した高校生の野球推薦を受け入れていないけど、系属校の早実となれば話は別。推薦で入らなくとも、いわゆるエスカレーター入学がありますから」と意中の球団以外から指名を受ければ、入団を拒否しての早大進学のルートも可能という。さらには“浪人”して米国に留学するケースもささやかれており、まだまだひと波乱あっても不思議ではないということだ。

「早実の先輩、王貞治さんに憧れを持って野球をやってきたので、いずれは(プロ野球歴代最多記録の)868本を目指せるような選手になりたい」と大きな目標も掲げた清宮。運命のドラフトまで1か月。怪物は何事もなくプロの道に進むのか、それとも――。

【過去の主な入団拒否】

<江川卓>作新学院時代の1973年のドラフト会議で阪急の1位指名を受けたが、拒否し、法大に進学。77年にはクラウンライターからの1位指名も拒否し、米国留学して“浪人”。78年11月21日に野球協約の盲点をつく“空白の1日”で希望球団の巨人と契約したが、認められず、ドラフトで阪神が1位指名。大騒動を経て巨人・小林と阪神・江川のトレードで決着した。

<元木大介>甲子園を沸かせた上宮のスラッガーは89年、ダイエーのドラフト1位指名を受けたが、入団拒否。ハワイへの野球留学を経て90年ドラフトで巨人に1位指名されて入団。

<小池秀郎>亜大の左腕には90年のドラフト会議で8球団が競合。ロッテが交渉権を獲得したが、入団を拒否して松下電器入り。2年後の92年ドラフトで近鉄に1位指名されて入団した。

<福留孝介>PL学園時代の95年ドラフト会議で7球団競合。近鉄が交渉権を得たが、拒否して日本生命へ。98年ドラフト1位で中日に入団。

<新垣渚>98年ドラフトでオリックスの1位指名を拒否し、沖縄水産から九州共立大に進学。2002年、自由獲得枠でダイエーに入団。

<内海哲也>敦賀気比の注目左腕は00年ドラフト会議でオリックスの1位指名を拒否して東京ガスへ。03年の自由獲得枠で巨人に入団した。

<長野久義>日大時代の06年ドラフトで日本ハムに4位指名されたが、拒否してHondaへ。08年ドラフトではロッテの2位指名も拒否。09年、巨人の単独1位指名で入団。

<菅野智之>11年ドラフト1位で交渉権を得た日本ハムへの入団を拒否。東海大学に残り、1年間の“浪人”を経て12年ドラフトで希望球団の巨人に単独1位指名されて入団。

<山口裕次郎>履正社の左腕は16年、4位以下の指名であれば社会人入りすると調査書提出の球団に伝えていたが、日本ハムが6位指名。これを拒否してJR東日本入りした。

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