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大谷の肉体改造に“野球博士”が警鐘「松坂の二の舞いになる」


ビルドアップに成功した大谷

 日本ハム・大谷翔平投手(21)が大規模な肉体改造に励んでいる。今オフに入ってから1日7度の食事とトレーニングで約8キロの増量に成功、体重は100キロの大台を超えた。プロ4年目を迎え、さらに強靱な肉体づくりにいそしんでいるが、その取り組みに専門家が警鐘を鳴らした。変化球研究の第一人者として、ソフトバンク・松坂大輔投手(35)のメジャー挑戦から凋落までを見てきた“野球博士”の見解とは――。

「ちょっと心配ですね。このままでは松坂の二の舞いになる可能性がある」

 理化学研究所情報基盤センター。国内の最先端技術が集まる研究施設で、変化球研究を専門とする姫野龍太郎博士はそう言って首をひねった。

「最近、体を大きくしてるでしょ。下半身や体幹はいくら強くしても構わないが、上半身、特に腕に筋肉をつけるのはよくない。筋肉がつくと腕が重くなり、速く振れなくなったり、加速するのに余計なエネルギーが必要になる。結果として、同じフォームを維持できなくなるんです。もちろん、打者・大谷として筋肉をつけようという話なら別ですが」

 松坂がメジャーに挑戦した折、ジャイロボールの研究をしていた博士はテレビ局に調査を依頼され、松坂に同行した。その後、上半身や腕に筋肉をつけた松坂は、重くなった腕を振るためフォームを改造。腕が下がったことにより直球の回転軸は傾き、このときの松坂の直球にはことごとくシュート回転がかかっていたという。

 その経験からも、博士は大谷に警鐘を鳴らす。

「そもそも腕の筋肉はそんなに太さがない。一方で脚の筋肉、腰の筋肉は比べものにならないくらい大きい。投げる力をトータルで100としたとき、脚の力が50くらいで、これはだいたいみんな同じなんです。大事なのは体幹。残りの50%を腕で加速しているピッチャーと、腕を30%、20%を体幹で補っているピッチャー。この違いが故障を生むんです」

 腕の筋力強化は球速にとってマイナスどころか、故障のリスクにもなるという。

 そもそも、現在大谷が日本人最速となる時速162キロの直球を投げられているのは、その腕の長さにも理由がある。腕が長ければボールに加速を与える時間が延び、より速い球を投げることができる。その長所を最大限に生かすには、下半身を鍛え、肩から先は軽くし、腰のひねりからむちのように腕をしならせるのが理想だという。

 では、大谷は球速アップのために何をすればいいのか。姫野博士が速球投手のお手本に挙げたのが藤川球児(阪神)だ。2008年、博士はプロの投手18人を対象にストレートの回転数の調査を実施した。バックスピンの回転数が多ければボールはより揚力を受け、糸を引くように伸びる。並のピッチャーの回転数は毎秒約33~36回だが、このときの調査では毎秒40回転を超える投手が3人いた。松坂の42回転、クルーンの43回転、そして45回転の藤川球児。球速と回転数はおおよそ比例関係にあるため、大谷の回転数はおそらくクルーンと同程度だという。それでは、最速156キロでありながら回転数では頭ひとつ抜け出た藤川のストレートは何が違ったのか。

「手首のスナップだとよく言われますが、それはほとんど関係ない。問題はいかに体の真上で地面と平行な回転軸を持たせる(きれいなバックスピン)か。そこで藤川は(リリースの時)手首を(体寄りに内側に)傾けて投げることで回転軸を水平にしているんです。彼の場合、回転軸は水平から5度しか傾いていない」

 回転軸の傾きが小さいことも、より揚力を生む要因のひとつだ。

 しかも、藤川より体格、腕の長さで勝る大谷が、藤川と同じフォームで投げると、とんでもないことになるという。

「ホップ魔球です。時速160キロで毎秒50回転のバックスピン。気温や湿度によっても変わるので一概には言えませんが、冬場にこれを出せば確実に浮きます」

 バックスピンによる揚力が重力を上回り、徐々に上昇していく魔球。藤川をもしのぐ毎秒50回転となるとあくまで机上の空論かと思いきや「大谷くんならば十分実現可能です」。そして、意外な人物の名前を挙げた。

「藤川よりも、もっと簡単に回転軸を水平にする方法があるんです。岡島のように、体ごと傾ける。こうすれば回転軸はより水平になる。仮に大谷くんがやれば、50回転を投げるのも現実的な話。球速、回転数を出すには、実は岡島が一番理にかなったフォームなんです」

 レッドソックスでも活躍した前DeNA・岡島秀樹の「ノールック投法」と呼ばれた独特の投球フォーム。体を傾け、腕を真上に持ってくるこの変則投法が、ホップ魔球を完成させる鍵だという。

 腕に筋肉をつけてリスクを増すか、独特のフォームで魔球を手に入れるか。プロ野球界の至宝には博士も注目している。

☆ひめの・りゅうたろう=1955年生まれ、大分県別府市出身。現理化学研究所情報基盤センター長、数値流体力学者、工学博士。77年、京都大学工学部電気系学科卒業。79年、同大学院修士課程修了後、日産自動車に入社。自動車の空気力学的特性を数値解析する研究に従事する。98年、フォークボールの計算機シミュレーションの研究を機に理研に移る。現在は血流の研究及び運動計測シミュレーションの研究に携わる。著書に「魔球をつくる」(岩波書店)、「野球が面白くなる変化球の大研究」(岩波書店)、手塚一志氏との共著に「魔球の正体」(ベースボール・マガジン社)がある。趣味は天体観測とソフトボール、ポジションは捕手。

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