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池田高校やまびこ打線“恐怖の9番打者”誕生の裏


穏やかな表情で本紙に語った山口さん

【気になるあの人を追跡調査!野球探偵の備忘録(4)】1982年夏、徳島の山あいの公立校が高校野球ファンの度肝を抜いた。蔦文也監督率いる「やまびこ打線」池田高校。金属バットで打ちまくる豪快な野球で全国の頂点に立った。強力打線の象徴となったのは甲子園で2本塁打を放ったラストバッターだ。気になる野球人を追跡調査する当コーナー、4回目は「恐怖の9番打者」として名をはせた山口博史さん(51)の今を追った。

 

 山口さんは現在、都内の一般企業に勤務する傍ら、休日は中学生硬式野球チーム「調布シニア」のコーチを務める。小学生になった長男が「野球をやりたい」と言いだしたのがきっかけで、82年夏の甲子園準々決勝で破った早実・荒木大輔(元ヤクルト)らを輩出した有名シニアと縁が生まれた。「息子の名前は嫁さんと2人で『男なら大輔』と決めていた。調布に越したのは仕事の都合でたまたまですが、周りからは『狙ってるだろ』と散々言われました(笑い)」

 

“攻めダルマ”と呼ばれた蔦監督(2001年4月28日に逝去)に率いられた82年夏の池田高は、当時のチーム大会最多安打となる85安打(6試合)を放って甲子園初制覇。金属バットをブンブン振り回す超攻撃的なパワー野球は「やまびこ打線」と恐れられ、高校野球に革命をもたらした。その象徴ともいえるのがラストバッターながら2回戦、3回戦と2試合連続本塁打を放った山口さんで、エースの畠山準(元横浜)や“阿波の金太郎”水野雄仁(元巨人)に負けないほどの人気者となり大フィーバーを巻き起こした。だが「恐怖の9番打者」誕生の裏には、なんとも苦い経験があった。

 

 山口さんは夏の地方大会まで3番を打っていた。ところがある日の練習中、蔦監督から「バットを寝かせて打て」と指示を受けた。

 

 その場は言うとおりにしたものの、監督が目を離した隙にバットを立てて打ってしまい、大目玉を食らった。

 

 一時は練習にさえ参加させてもらえず、甲子園直前にようやく「9番なら許してやる」と言われて“恐怖の9番”になったという。

 

 調布リトルからシニアへと教えて9年。池田高の恩師、蔦監督の教えを受け継ぎ「野球に触れる機会を増やしてあげること」をモットーとする。「できるだけ子供の近くで打たせる、捕らせる。とにかくボールに触らせる時間を増やすことを大事にしています」

 

 同シニアは早実の清宮幸太郎が在籍していたことでも知られ、怪物1年生スラッガーも教え子の一人だ。

 

「(リトル世界一という)実績を引っ提げて入ってきたもんで、あんまり教えるところはなかったんですが、強いて言うならサードの話ですかね」。あるとき山口さんは監督と2人で、三塁手への転向を清宮に勧めた。「本人は嫌だったんでしょうね。だらだらファーストミットをつけたままサードについたり、次の土日に行くとまたファーストを守ってたり。それで監督と話して『やる気がないんじゃ、もう言うだけ無駄だ』となったんです」

 

 するとその2週間後、今度は清宮のほうから「サードをやらせてください」と言いだしてきたという。「どうも知り合いの元プロの方から『プロに行きたいなら絶対にサードをやったほうがいい』と聞いてきたみたいなんです。僕らもそこまでお人よしじゃないんでね。清宮はちょっと気づくのが遅かった」。結局、清宮の三塁転向は幻に終わった。

 

 自身も監督に逆らって痛い目に遭った山口さんは「謙虚になれ」という言葉を清宮に贈る。「今ではインタビューを見ても、大人にもしっかり受け答えしている。もともとそういうことができる子なんです。僕の中ではあの瞬間に立ち会えたことが満足。本人が成長した瞬間ですからね」

 

 愛情を持ちつつも、時に非情ともいえる厳しさを持って――。“蔦イズム”は「恐怖の9番打者」を通じて、今も少年たちのなかに受け継がれている。

 

 ☆やまぐち・ひろし 1964年6月25日生まれ。徳島県出身。小学校2年生から軟式野球チームに入り野球を始める。鴨島第一中学では早くから頭角を現し、2年生のときに池田高の蔦監督に誘われ進学。高校では1年秋からレギュラー入りを果たす。全国制覇を成し遂げた3年夏の甲子園では「9番・遊撃」で出場。2回戦の日大二高戦、3回戦の都城戦で2試合連続となる本塁打を放ち「恐怖の9番打者」として恐れられた。高校卒業後は九州産業大に進学。大学1年からベンチ入りを果たす。大学卒業後は情報システム系の会社に勤務する傍ら、2007年から調布リトル、11年からは同シニアのコーチを務める。

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