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原監督 澤村の能力を新天地で生かしたい


原監督(右)は伊原氏と笑顔でグータッチ

 前西武監督の伊原春樹氏が1年の時を経て本紙専属評論家に復帰。“仕事始め”に選んだのが、かつてヘッドコーチとしてコンビを組んだ巨人・原辰徳監督(56)との対談だ。怖いものなし(?)の伊原氏は、ちょっと聞きづらい去就問題にも言及。後任候補としてOBの松井秀喜氏(40)や高橋由伸兼任コーチ(39)の名前が挙がるなか、かつての上司に「還暦まで指揮を執って」と訴えた。

【伊原春樹 新・鬼の手帳】巨人・原辰徳監督(前編)

 伊原氏:昨年はいろいろとありましたが、2年ぶりにキャンプを拝見させていただきに参りました。今日はよろしくお願いします。いきなりですが、まずは今年のスローガン「新成」に込めた思いを聞かせてください。

 原監督:去年は球団創設80周年という節目の年で、結果的にリーグ3連覇を成し遂げることはできました。しかし自分の監督人生の中でも非常にふがいない年でした。「2014年度のようなチームは作らない」ということで、“新”という言葉をどうしても入れたいと。その上で日本一奪回という大願を成就する。成就の“成”ですね。

 伊原氏:阿部慎之助を一塁に回しましたね。

 原監督:彼も一昨年の夏過ぎぐらいからコンディションがね。捕手、主将、そして4番打者という非常に重荷を背負わせてきた。昨シーズン中には「来年は少し重荷を降ろして野球をさせるから。しかし今年は役割を全うしてくれ」と話しました。そして秋(にコンバートを持ちかけると)、本人の意思も僕と非常に近かった。「俺は99%、捕手に戻すことはしない」、彼も「私もそうです」と。2人の意思が一致したところからスタートしました。

 伊原氏:併せて坂本を新主将に指名した。僕も適任だと思っていますけど、ファンの方の中には「なんで坂本?」と思っている方もまだ多いんじゃないかと…。

 原監督:慎之助の後任というところでは、(チーム内の)誰しもが(適任と)考えると思いますよ。年齢的にも9年目。早めにレギュラーになったというのもあってキャリア、実績的には若いといっても中堅、ベテランの域です。このところの勇人は楽な状態で野球をやっていながら、伸び悩んでいた。ファンもまだ彼の位置付けは低いと思うんですよね。これを機に、視野を広げた状態で野球に取り組んでくれたらと思います。

 伊原氏:澤村の使い方も注目ですね。

 原監督:澤村はいいボールを持っています。しかし先発としては機能せず、故障もしたし、いい投球をしても勝ち星をなかなかものにできなかった。投手として非常に優秀ですから、なんとか新天地で(能力を生かしたい)。私の中では彼がクローザーになってくれたら、という希望を持っています。

 伊原氏:私は彼の心意気で投げるスタイルが、抑えにピタッとはまると思うんですけどね。

 原監督:新成ジャイアンツの“顔”になってくれたらな、と思います。一塁・慎之助、クローザー・澤村、新しい(扇の要の)小林。彼らが存在感を見せて、相手に嫌がられる存在になるというのがチームにとってのテーマ。そうならないと今年のチームは、いい方向にはいくまでに時間がかかるかもしれません。

 伊原氏:補強に目をやると、捕手の小林はまだまだでしょう? そのなかで相川を獲ったのはものすごくいい。金城もここというときのスペアになる。年は取っているけれど、監督好みの渋い選手たちですね。投手はマイコラスとポレダ(ともに前レンジャーズ)、評判のいい新人の戸根(日大)と高木勇(三菱重工名古屋)。彼らへの期待感は?

 原監督:新戦力というのは相手にとって嫌なものです。新戦力が加わると厚みが出ます。そういう意味で、外国人の2人にはなんとか先発ローテーションに入ってもらいたい。新人の2人はウチにいないタイプ。非常に野性味があって、体が強そうだ。ブルペンもほとんど毎日入っている。投げっぷりもいい、リリーフの一角に入り込めるだけの力はありますね。

 伊原氏:期待しましょう。そうそう、監督は通算12年目でしょう? 僕がヘッドコーチ時代に「10年はやってくださいよ」と言ったのを覚えているかわからないけど、今年ではや57歳ですか。

 原監督:僕は現役15年、コーチ3年、監督12年、トータル30年目のユニホームなんですよ。22で入って今年57歳ですね。

 伊原氏:ということは還暦まで、あと3年はやらないと。

 原監督:アハハハ!(首を振りながら)。僕は1年、1年というものでやっていますから。一応今年で契約が切れるというのは、僕のすごいエネルギーにはなっていますけれどね。しかし、その部分は(球団との)話し合いですから。

 伊原氏:在任11年でリーグ優勝7回ですよ。巨人の歴史の中では、川上さんの次。大監督になろうとしているわけだから、あと3年、60歳まではやってもらいたい。

 原監督:ハハハ、でも、60歳ってあと3年か。あと4シーズンねえ…。

 伊原氏:松井秀喜もいるし、高橋由伸も今年からコーチ兼任する。あと3年やれば彼らにいいバトンタッチ、禅譲できる。監督としては気分良くないと思いますけどね、上の人がゴジラがどうこう言っていたら。

 原監督:いや、僕は全然気にならない。本当に気にならない。「どうぞ!」って。もしそうなるならね。ただし、僕らの役割はいい形で引き継ぐということ。これはやっぱり僕が考えないといけないことですね。時期というのも、やっぱりあるでしょうしね。しかし、まずは今年ですよ!

 伊原氏:しつこいようだけど、60歳までね。

 原監督:ヘヘヘ、僕は伊原さんみたいにしつこくないから、性格的に。なかなかお約束はできかねますが。

 伊原氏:僕はしつこいけど、半年で終わった監督なんだけど。

 原監督:潔さも大事ですよ(笑い)。

 伊原氏:いや、実は潔くなかったんだけどね(笑い)。そうだ、これも聞いておかないと…。

※監督&元ヘッドコーチの“核心対談”の続きは次回の後編で――。

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