巨人・岡本 師匠の松井の前で球宴一発狙う
巨人勢の夢舞台は悲喜こもごもだ。「マイナビオールスターゲーム2018」(13日=京セラ、14日=熊本)に出場する菅野智之投手(28)が12日、6年連続6度目の出場で初の球宴タイトル獲得をブチ上げた。初出場の岡本和真内野手(22)も“師匠”松井秀喜氏(44)の晴れの場で祝砲を狙う。そんな中、一人悲壮感を漂わせているのが小林誠司捕手(29)。レギュラー復帰へ、再びの猛アピールとなるか――。
初の大舞台で名前を売ろうと燃えているのが岡本だ。大阪入りした12日は「出るからには打てないとつまらないですからね。(本塁打を)狙える球は狙っていきたい。ちょっとでも目立てるよう頑張ります」と話した。
初戦には岡本の師匠である松井氏が来場し、原辰徳氏と殿堂入り表彰式に臨む。2月の春季キャンプ中に松井氏から直接指導を受けた岡本は、助言を元に打撃を作り上げて開幕スタメンを奪取。前半戦は全試合に出場して打率2割9分7厘、16本塁打、50打点と堂々の成績を残した。後半戦へ向け「まずは20本塁打、80打点」を次の目標に掲げるが、成長の跡を示すためにも、師匠の眼前でどでかい一発を放ちたいところだ。
一方、今やオールスター常連となった菅野は悲願の“賞取り”を宣言した。先発が予想される熊本での第2戦へ向け、この日はジャイアンツ球場で調整。「僕も小さいころオールスターを見に行って、すごいなあって。12球団の代表選手が出るわけですからね。それでさらに夢が大きくなったイメージがある。抑えてかっこいいところを見せたい」と話すとともに「なんかしら賞は取りたいですよね、出るからには。5回出てますけど1回も絡んでないんで…」と意欲をのぞかせた。
これまで不思議と球宴の賞には縁がなかった。「毎年裏目に出るんだよな…」と苦笑いで振り返ったのは、15年の第1戦(東京ドーム)。先発として2回を完全に抑えたものの、続投を命じられた3イニング目に崩れ、4失点で降板した。16年の第1戦(ヤフオクドーム)では2回を完全に抑えたが、その後に両軍合わせて5本のアーチが飛び出し、菅野の好投はかすんでしまった。6度目となる球宴で、そろそろ“無冠”を返上したいところだ。
そんな岡本や菅野とは対照的なのが、ファン投票と選手間投票で選出され、2年連続での出場となる女房役の小林だ。昨年はオリックス・金子から初打席初本塁打を放って敢闘選手賞をゲット。全セのコーチを務めた由伸監督を仰天させたが、今季は打撃不振で後輩の宇佐見と大城にレギュラーを奪われ、チームでは現状“第3捕手”となっている。6日の広島戦ではついに菅野とのコンビも解消となった。球宴出場については「出られることが僕にとってうれしいこと」と話す小林だが内心は複雑だろう。
それでも球宴では菅野とのコンビが再び見られるはず。初の賞取りを狙うエースを支え、由伸監督を振り向かせたいところだ。
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