“無断テレビ出演”の貴親方に親方衆から過激批判

2018年02月17日 16時30分

貴乃花親方

 いよいよ、土俵際か。日本相撲協会は16日、東京・両国国技館で親方と力士を対象にした研修会を行い、1月の箱根駅伝で4連覇した青学大陸上部の原晋監督(50)が講師として熱弁を振るった。一方で、親方衆は研修会後に国技館内で「緊急会合」を実施。貴乃花親方(45=元横綱)が7日にテレビ朝日系列で放送された番組に“無断出演”した問題について激論が交わされ、ルール違反に対して批判が噴出した。過激な意見も飛び出すなか、“無罪放免”とはいかない状況だ。

 この日の研修会は午前に親方衆、午後から関取衆を含む全力士を対象に行われた。親方衆は国技館のアリーナで研修を終えると、正午すぎに国技館の敷地内にある相撲教習所に移動。親方衆で構成する「年寄会」の緊急会合に突入した。

 議題はズバリ、貴乃花親方によるテレ朝番組への“無断出演問題”だ。本人は研修会と年寄会を欠席して不在のなか、約1時間近くにわたって激論が交わされた。

 貴乃花親方は7日にテレビ朝日系列で放送された「独占緊急特報!! 貴乃花親方すべてを語る」に出演したが、テレビ局が親方や力士らを番組に出演させる場合には日本相撲協会へ事前に内容を申請して許可を得る必要がある。ところが、今回はテレ朝から申請そのものが出されていないことが発覚(本紙既報)。各親方が協会に提出している誓約書の中でも、協会に無許可でテレビ番組などに出演することを禁じる項目が明記されているという。

 年寄会の会長を務める錦戸親方(55=元関脇水戸泉)は「ルールは守らなくてはならないと皆が思っている。誓約書に皆サインしている。役員が自ら(規則を)破ることに関して違和感を持っている人もいる」と親方衆の意見を代弁する。貴乃花親方は1月4日の評議員会で理事を解任されたとはいえ、今でも役員待遇の立場。一般の社会に例えれば、会社の重役が公然と規則違反をしたようなものだ。

 そのほかにも、元横綱日馬富士(33)による貴ノ岩(27=貴乃花)への暴行事件で相撲協会側の調査結果と、貴乃花親方側の主張が大きく食い違っていることに疑問の声が上がったという。錦戸親方はあくまでも「年寄会は個人を攻撃する場所ではない。(年寄会として)処分を求めているわけではない」と強調した。しかし、黙っていないのが他の親方衆だ。

 貴乃花親方に対してはベテランや中堅親方を中心に「(年寄会に)呼び出して本人の口から説明させろ」、「規則に違反しているのだから解雇すべきだ」などと厳しい意見が相次いだ。

 錦戸親方は年寄会終了後、この日に話し合われた内容を八角理事長(54=元横綱北勝海)ら協会執行部に報告した。今後はこの問題が理事会の席上でも議題に上がる見込み。ここまで親方衆の間で貴乃花親方に対する不満が噴出している以上は、協会としても“おとがめなし”では済まされそうにない。1月の理事解任に続き、新たに厳重注意や「けん責」などの処分が下される可能性もある。

 今月2日の理事候補選では惨敗を喫した「平成の大横綱」が、さらなる窮地に立たされた。