【女子マラソン】世界陸上代表選考会なのに招待選手の顔ぶれが寂しい「さいたま」の弱点

2016年10月29日 10時00分

昨年2位の吉田にかかる期待は大きいが…

 11月13日に行われる第2回さいたま国際マラソン(さいたまスーパーアリーナ発着)の招待選手が27日、発表された。来夏、ロンドンで行われる陸上世界選手権の代表選考会を兼ねる大会で、今年8月の北海道マラソンで優勝した吉田香織(35=TEAM R×L)らが出場するが、日本陸連幹部の表情は冴えない。

 リオ五輪では福士加代子(34=ワコール)の14位が最高と、低迷が続く日本女子マラソン界。尾県貢専務理事(57)は「夏のマラソンで期待に応えられなかったことを反省している。来年のロンドンで入賞者を出すところから、2020年(東京五輪)に向け復活の足がかりにしたい。まずは吉田さんの走りに注目したい」と意気込むが、選考レースにしては昨年同様、寂しい顔ぶれだ。

 有力選手は来年1月の大阪国際女子、同3月の名古屋ウィメンズに流れがちでさいたまは出場選手、レースの質ともに一枚落ちる。昨年もリオ五輪代表選考レースの一つだったにもかかわらず、日本人トップの2位に入った吉田は選考の過程で早々に“圏外”扱い。タイムが2時間28分台と低調だったこともあるが、大阪圧勝の福士や、名古屋で小原怜(26=天満屋)との壮絶なデッドヒートを制した田中智美(28=第一生命)のインパクトには勝てなかった。

 大会の時期が駅伝シーズンと重なることも有力選手が集まらない要因の一つ。尾県専務理事は「駅伝は素晴らしいイベントだが、五輪や世界選手権のマラソンは目指すところのトップ。現場のコーチがマラソンに対する意識をどう持つかをもう一回考え直さないといけない」と話すものの、世界選手権の選考が絡むと、さいたまの結果を見て走れる大阪や名古屋での“後出し狙い”のほうが有利に映るのも事実だ。

 東京五輪まで4年を切ったが「さいたま」がトップ選手に目を向けてもらうのは簡単ではなさそうだ。