7月の世界選手権(米オレゴン州)の日本代表選考会を兼ねた女子1万メートルの日本選手権(7日、東京・国立競技場)を前に、小林成美(名城大4年)が勝敗のポイントを明かした。

 すでに参加標準記録(31分25秒00)を突破している小林は、3位に入れば代表の座に決まる。しかし、当レースには同種目で東京五輪7位入賞の広中璃梨佳(21=日本郵政グループ)、日本歴代2位のタイム(30分45秒21)を持つ不破聖衣来(拓大2年)、五島莉乃(24=資生堂)も出場予定。ハイレベルな戦いが予想される中、6日の前日会見では「順位争いのレースがメインになるので、我慢比べをして、その我慢比べに勝てるようにしたい」と意気込みを語った。

 先月の日本学生個人選手権(レモンガススタジアム)では、33分21秒48で優勝。「現段階ではケガや故障もなく練習を積めているが、いつも自信満々でレースに臨んでいるわけではない」と控えめなコメントを並べながらも「3位以内を目指して頑張りたい。プレッシャーもあるが、これからの人生であるかないかくらい(の大一番)なので、楽しんで明日は素晴らしい競技場で走れることに感謝しながら全力を尽くしたい」ときっぱり。自身の決意にブレはない。

「まだ世界の舞台で戦っていないので、そのチャンスをつかみ取れるように頑張りたい」

 目指すは初めての世界切符。ライバルたちに勝ちを譲るつもりはない。